20:<この体験記を書いた人>
ペンネーム:yobo
性別:女性
年齢:47
プロフィール:体力の限界と戦う2児の母です。
2021年秋、私はパートを始めました。
仕事内容は主にデスクワーク。
職場といえば少なくとも筆記用具は揃っているイメージでしたが、私のデスク周りにはボールペンの1本すらありませんでした。
そこで上司に「ボールペンはありますか?」と聞いてみました。
ちなみにこの上司は男性、見た目はずいぶん貫禄がありますが、話の内容から察するに私と同世代か、2つほど年下という印象でした。
すると「ボールペン、必要?」という質問が返ってきました。
「メモを取るのに必要です。誰かが使っていたものや、どこかに余っているものでもいいんですけど」
そう伝えると、上司は「余っているものもない」と言うのです。
確かに、事務用品をストックしていそうな棚がないですし、ペン立てが周りに置いてあるわけでもありません。
黙々とパソコン作業をしている限りは、筆記用具はそれほど必要はないのかもしれません。
しかし、電話業務や外部に赴いて人と話す機会もあるので、最低限の筆記用具は必要と感じました。
「お願いしたら、準備していただけるのでしょうか?」
「みんな自分で買っているんだよね~。自分で使うものは自分で買って」
平然と上司は答えました。
業務に必要なものが会社から支給されないことにモヤモヤしつつも、とりあえず100円ショップで揃えようかな、と考えていた矢先、上司の口からまた耳を疑う言葉が発せられました。
「俺は1万円のペンを使っているんだよ」
そう言いながら自慢のペンを見せてきたのです。
「ペンは良いものを持ったほうがいいよ」
なんてありがたいアドバイスもいただきました。
「すごいですね、〇〇さん(上司)は出世されたからそのような高価なものが買えるのですね」
精一杯持ち上げてみたら...。
「いや、安月給の若い頃から使っていたよ」
得意げに言われて、話す気がなくなりました。
ペンに1万円かけるところに、金銭感覚の違いを感じてしまったからです。
上司こそ、業務でペンを使う機会がなさそうなんだけどな~...などと思ってしまいました。
その後、自分で筆記用具を準備した私。
ある日、同じ部署のパートさん(40代女性)が帰り支度をしているタイミングで話をする機会がありました。
その人は大きめのバッグにペンケースを閉まっているところでした。
「それ、毎回持って帰るんですね」
「自分のだから置いていくのもね~」
そう話していました。
筆記用具は自分で用意するというのは、この部署では当たり前なのだと改めて確信しました。
しかし、他の部署の人たちはお揃いの事務用ボールペンを使っていたため、会社全体としてそのような方針だったのかは怪しいところです。
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