日頃のモヤモヤやイライラ...人生を重ねると、さまざまな心配事が出てきますよね。そこで月刊誌『毎日が発見』の「お悩み相談」コーナーから「読者の悩みと専門家のおこたえ」を抜粋してご紹介します。今回は、「友人の話が妄想と分かり話を聞けなくなった」というお悩みに、カウンセラーの時田ひさ子さんが答えます。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2024年1月号に掲載の情報です。
【お悩み】
友人の話が妄想と分かり話を聞けなくなった
妄想の世界に住んでいる友人がいます。
彼女は、50年以上も前の初恋の人にいまなお恋心を抱き、悩み続けています。
奥様を亡くされて...とか、再婚されて...とか、交際を申し込まれたのに断ったとか、本当の出来事だと思い親身になって聞いていましたが、3度目の再婚をされて...というあたりから、妄想の世界の話だと分かってきました。
心のやさしい方であることはよく分かっているのですが、聞くことが億劫になってしまいました。
静岡県 Mさん(59歳)
【おこたえ】
自分で聞く必要なし。ただ、今後の接し方には気を付けて
Mさんは心のやさしい方なので、聞いてあげたいと思われるのだと思いますが、ここはもう専門家に任せましょう!
Mさんの「億劫になってしまった」という気持ちに素直に従うのが正解であると思います。
ただ、接し方には少し注意が必要です。
まず、直接「あなたは病気だ」などと伝えることは控えたほうが良いので、相手が悩みや不安を吐露しているときに、「だったら、どこかお医者さんとか心理士さんにしっかり聞いてもらったらどう?」と病院の受診を提案するのが良いかと思います。
その際、話し方に注意が必要です。
親身に感じられるよう、あなたの今後が大事だから受診をすすめているのだ、という気持ちで伝えるようにしてください。
ご本人がご自身の状態を自発的に自覚できる可能性は低いようにお見受けしますので、直接的に指摘すると関係性が悪化し、Mさんが非難される恐れがあります。
友人のMさんだけでなく、他人ができることは、介入しすぎないことでもあると感じます。
●時田ひさ子さん(カウンセラー)