日頃のモヤモヤやイライラ...人生を重ねると、さまざまな心配事が出てきますよね。そこで月刊誌『毎日が発見』の「お悩み相談」コーナーから「読者の悩みと専門家のおこたえ」を抜粋してご紹介します。今回は、「認知症の友人を誘いたいけど......」というお悩みに、カウンセラーの時田ひさ子さんが答えます。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年8月号に掲載の情報です。
【お悩み】
認知症の友人がいます。誘ってあげたい、でも、不安でもあります
認知症の友人がいます。
同じ音楽の趣味を持ち、コーラスの会やボイストレーニングなども一緒に楽しんできました。
旅行に行ったり、食事をしたりという付き合いが20年近く続いていますが、最近待ち合わせ場所に来れなくなったり、家に予定通り帰り着かず、家族から問い合わせがきたりするようになりました。
友人は会いたい、一緒に食事をしたいと言うのですが、万が一事故にあったりしたらと思うと、どうしたらいいのか考えてしまいます。
家に籠(こも)るよりも、外へ誘ってあげたいと思う気持ちもある反面、もしもと思う気持ちも強くあり、こんな自分がとても嫌です。
責任が取れないなぁと不安です。
どう付き合っていけばいいのか、ご指導のほどよろしくお願いします。
東京都 グランマ4さん(86歳)
【おこたえ】
どういう対応をすれば良いか、聞いてみましょう
長年お付き合いしてきたお友達が認知症になられたのですね。
言葉にはされていませんが、「友人を病人扱いしたら失礼なのではないか」と思っていらっしゃるということなのかなと、お見受けしました。
言葉にしづらいですが、ごもっともなお気持ちかと思います。
どういう心づもりでお付き合いをするのかという点については、やはり認知症というのは脳に変化が出る病気ですから、お友達の認知症の特徴や進行状況、病院から言われている対応の仕方などを、ご家族に聞いてもいいかどうかを、ご本人に確認してみてはどうかと思います。
「よく病気を知って、なるべく前と同じように付き合いたい」と伝えることで、情報共有ができてモヤモヤせずに、可能な範囲でお付き合いが続けられるのではないでしょうか。
でももし、お友達がご自身の状況をお話しすることを嫌がったら、しばらくは静観しておくと良いかもしれませんね。
●時田ひさ子さん(カウンセラー)
※記事に使用している画像はイメージです。