日頃のモヤモヤやイライラ...人生を重ねると、さまざまな心配事が出てきますよね。そこで定期誌『毎日が発見』の「お悩み相談」コーナーから「読者の悩みと専門家のおこたえ」を抜粋してご紹介します。今回は、「新しいことをした方が良いと言われますが...」というお悩みに、カウンセラーの時田ひさ子さんがアドバイス。さあ、あなたは...どう思われますか?
【お悩み】
脳の老化防止に「新しいこと」をと言われています
医師や知人から「脳の老化を防ぐためにも新しいことをした方が良い」と言われますが「新しいこと」が思い浮かびません。
本を読んだりテレビを見たり、散歩や家事をしたりはしていますが...。
東京都 M・Mさん(75歳)
【おこたえ】
「新しいこと」とは、日常のなかで、喜怒哀楽を作ること
私はまず、お医者さまがおっしゃった「新しいこと」の意味を考えてみました。
新しいことをやるときって、ドキドキするし、恥ずかしいし、知らないことを知ることにもなるし、新しい知り合いが増えたりもして、感情をたくさん動かしますよね。
それらをひっくるめて新しいことをやってみるというのは、この全部をとりそろえてくれる体験だから、いちばんおすすめの活動です、という意味なのではないかと思うんです。
脳の老化を防ぐ目的なのであれば、いまやっている読書や散歩や家事を、誰かと競争したり、別のやり方で取り組んだりして、"いつもと違う気分で"やってみると、老化防止につながるのではないでしょうか。
つまり「新しいこと」をしてみるというのは、喜怒哀楽を作ることだと思われます。
テレビを見て笑ったり、コメンテーターに悪態をついたり、本を読んで悲しい気持ちに浸ったり、昔の写真をながめて楽しい時間を思い出す、といったことでも喜怒哀楽を感じることはできます。
実際に体験したことがない新しいことは、誰かに誘われたときに始めれば良いくらいのお気持ちで、あえて探すことはせず、日常のなかで、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、嫉妬したりしてみると、毎日のように新しい発見があると思います。
●時田ひさ子さん(カウンセラー)
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