「20代の頃、少しでも家計の足しになればと、会計事務所で働いていました。ある日、代表の会計士に2人きりのランチに強引に連れていかれ、料亭の個室で手を握られました。代表は父親よりも年上です。まさか、そんな性的な気持ちがあるなんて...。次の出勤日に先輩のパートさんに相談してみることにしたのです。すると...」

部下全員にセクハラしていた60代の会計士

するとその人は明るく笑って「早速手を出されたのねー。あの先生誰にでもよ。それで辞めた人が何人もいるもの」と言うではないですか!

そしてもう1人の同世代パートさんとも話すと、その人も同じ目にあったらしく、それをご主人に言ったところ激怒されたそうで、間もなくパートを辞めてしまいました。

会計士は、それ以降何かするわけではなかったのですが、心なしかよそよそしい態度にはなりました。

次に入ってきた私よりも若い女の子にも同じことをしたらしく、その子の彼氏が怒って乗り込んできたという話を古参のパートさんから聞いて、私も数カ月働いただけでそこを辞めました。

それから10年ほどたち、街でバッタリと古参のパートさんと会い、懐かしくなり喫茶店で話したのです。

その代表は1年ほど前に糖尿病で入院後亡くなり、会計事務所も閉鎖したようです。

「お見舞いに行くと車椅子に座って弱々しくて、なんだか惨めで可哀想だったわよ。昔はあんなにギラギラしていたのにね。バチが当たったのかもよ」

そんな話を複雑な思いで聞いていました。

自分よりずっと若い女性を、それも雇用主の立場を利用して口説いた代表に、あの頃はただただあきれていました。

しかし、今となっては「寂しいお爺さん」だったのかもしれないと悲しい気持ちになったのでした。

※健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。