『クチコミ付きで施設選びに失敗しない! 全国老人ホームガイド』 (みんなの介護 (監修)/KADOKAWA)第3回【全5回】

"老人ホーム探し"を考え始めても、置かれた状況や個人の希望は千差万別。「いつから何をすればいいのかわからない」「漠然と不安が募る...」という方も多いのではないでしょうか? そんな方に活用してもらいたいのが、10年以上にわたって老人ホーム探しをお手伝いをしてきた「みんなの介護」監修による『クチコミ付きで施設選びに失敗しない! 全国老人ホームガイド』。幸せな老後を迎えられるように、多種多様な施設選びの参考にしてください!

※本記事はみんなの介護 (監修)著の書籍『クチコミ付きで施設選びに失敗しない! 全国老人ホームガイド』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。


一時金って何? 結局いくらかかる? 介護施設料金の基本

「入居一時金」や「月額利用料」の相場はどれくらい? 人にはなかなか聞きにくい介護施設の「金銭事情」(2)

老人ホームの入居を検討する際に、費用は重要ポイントの一つ。「費用の内訳は?」「月額利用料の相場は?」など、人にはなかなか聞きにくい料金の基本をまとめました。
※2024年1月時点の「みんなの介護」掲載情報を基に制作

入居にかかる入居一時金 毎月かかる月額利用料

老人ホームにかかる費用は、入居する時に支払う「入居一時金」と、毎月支払う「月額利用料」の2つがあります。それぞれの費用がどのくらいかかるか、あらかじめ理解しておくと、予算に見合った施設を見つけやすくなるほか、費用の滞納といった問題を未然に防ぐことができます。まずは全国の費用相場を基に、どのくらいの費用が必要となるか、確認しましょう。(2024年1月時点)

<入居一時金>(全国相場)
[平均値]92万円
[中央値]10万円

一見すると高額に思えますが、平均値は極端な値の影響を受けやすい点に注意。実際、中央値で見てみると10万円程度で入居できる施設が多いことがわかります。一概に100万円近くかかるわけではないので安心してください。

<月額利用料>(全国相場)
[平均値]15.3万円
[中央値]13.6万円

月額利用料は全国平均で見ると、15万円程度必要となることがわかります。

その他、老人ホームの種類や立地によっても、費用は異なってきます。

一括? 月払い? 自分に最適な支払い方法を

施設の入居時には、どれだけ前払いするのか、そもそも前払いするかどうかを決める必要があります。支払い方法は3種類あります。

(1)全額前払い型
終身に渡って支払う賃料などを一括して前払いする方法。
(2)一部前払い型
終身に渡って支払う賃料などの「一部」を前払いし、残りは月ごとに支払う方法。
(3)月払い型
前払いをせず、月ごとに賃料やサービス費用を支払う方法。

全額前払い型は、最初に用意する費用がかなり高額になりますが、追加費用の心配がほとんどなく、入居後の経済的な見通しを立てやすくなります。月払い型は短期間の利用ができるため、特別養護老人ホームへの入居待ちを前提とした利用がしやすいのが特徴です。想定入居期間が長期の方は全額前払いを、短期の方は月払いを選ぶと良いでしょう。

一部前払い型は、入居一時金を払う際に、まとまった金額を用意できない方におすすめの支払い方法です。

月額利用料となる主な5つの項目とは?

月額利用料は大きく5つの項目に分けられます。民間施設のほうが割高になる傾向にあります。

(1)賃料
民間施設の場合、地価の高い場所にあり、サービスが充実している施設ほど、毎月かかる費用は高額で中には100万円以上になる施設もあります。

公的施設の場合、国が規定した基準費用額を目安として決められます。ただし、施設が提供する部屋の形態によって、金額に差が出てきます。

(2)管理費
一般的なマンションと同様、老人ホームにも存在します。共用施設などの管理・維持、事務員の人件費などに使われます。

(3)食費
民間施設の場合、1日の食費を定額で設定している施設もあれば、1食ごとにかかった食費を細かく設定して請求する施設もあります。食事の豪華さや美味しさを売りにしている施設では、食費は高くなりますが、日々の食事の満足度も高まります。

公的施設の食費は、国が規定した「基準費用額」を目安に決められます。所得や資産が一定以下の入居者に対しては、自己負担額の限度額が段階的に設定されています。

なお、月々の食費には1日3食分が含まれています。入院や外泊で数日間は施設に戻らない時は、事前に伝えておくと施設のスタッフも把握しやすいはず。

(4)水道光熱費や電話代
民間施設、公的施設に関わらず、水道光熱費や電話代などは各自で負担します。

(5)その他の費用
個人的に使用する歯ブラシや石けんなどの日用品、お菓子や本などの嗜好品、病院での診察費・通院費・薬代・送迎費などはすべて自己負担です。

(1)~(5)に加えて、サービス内容・設備・人員配置体制の強化度に応じた「サービス加算」、介護付き有料老人ホームなど施設内で介護サービスを行う施設に認められている「上乗せ介護費」、介護サービスを受ける際に所得に応じて1~3割自己負担する「介護サービス自己負担額」があります。