「ヤンキーがお経を届ける!?」お坊さんがお経を読む意味とは? SNSで話題の仏教マンガ

僧侶は、仏教を求める人たちのリーダー的存在

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――「衣がお経を読むわけじゃねえ」ヤンキー君のこのセリフ、住職と同じように、読んでいる方もハッとさせられます。

近藤丸 お経の「生きている私たちが聞くべき教え」という意味に着目し、その部分を強調した表現としてこう描いたんです。

――お経は誰が読んでも意味があるのなら、僧侶の役割にはどんな意味があるのでしょう。

近藤丸 「お坊さんを呼ばなければ悪い事が起こります」とか「お坊さんがお経を読まなければ、意味がありません」ということは、浄土真宗では言いません。しかし「お坊さんを呼ぶこと」の中にも、とても大切な意味があります。この漫画に描かれた『ヤンキーがおばあさんの家にお経を読みに行く』という状況は、現実だと考えにくいですね。

――それでもあえて、ヤンキー君にこの言葉を言わせた理由は?

近藤丸 浄土真宗本願寺派では僧侶の任務として、次のことが示されています。

「僧侶はお釈迦様や宗派を開いた方に奉仕して自ら真実のさとりを目指し、また他の人にも教えを説き、共に大切なことに目覚めていくことを目指す仕事に専念する必要がある。そして、寺院を守り発展させていくことに努めなければならない」

僧侶は仏教の教えにうなずき、自分の生き方にしようと決めた者です。ですから僧侶は仏教に従った生活をし、法話をし、お経を読み、その姿によって仏道を人々に伝えることを専門にしています。そういう意味では仏教を求める人たちのリーダー的存在です。これは偉いという訳ではなく、そのようにあろうとする人との意味だと捉えています。

 

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