人生後半をラクに暮らすために、苦手な片付けを克服する一歩目を踏み出す。はじめにやっておくこととは/原田さよ

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はじめまして。コラムを連載することになりました原田さよと申します。

ブログ"さよのシンプルライフブログ"にて、片付けやすい順番や気持ちよくモノを減らすコツ、家族みんながわかりやすい収納の工夫などを書いている54歳の主婦です。どうぞよろしくお願いいたします。

みなさんは、自分の家が好きですか?

いつでも人を呼べるようなお家に住んでいる人は、家はもちろん、自分自身に対しても良い感情を持っていると思います。

私は片付けが苦手で探し物も多く、何度も挫折をくりかえしてきました。そんな自分も家も恥ずかしくて、散らかっているということを隠してきました。

50歳になったとき「このままではダメだ」と一大決心をして大片付けをはじめたところ、4年経った今では、身体も心も楽な"モノの少ない暮らし"ができるようになっています。

ここでは、苦手でも続けることができた片付け方と、やる気を維持するコツなどについて書いていきます。

「片付けが苦手だし、いつも途中で投げ出してしまう。体力も気力も落ちてきた。でも今後のことを考え、なんとかしたいとは思っている」。そんな、かつての私と同じ悩みを持った方といっしょに、部屋も気持ちもスッキリさせていけたら嬉しいです。

一回目は、苦手でもできる片付けやすい順番と、はじめにやっておきたいことについて書きます。まずは焦らず、一歩目を踏み出しましょう!

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狭いリビングはどこもかしこも物でいっぱいでしたが、
徐々に片付けてきたので掃除もしやすくなりました。


片付けやすい順番

下に貼ったメモは、私が今までしてきた片付けの順番を、箇条書きにしたものです。

大切なのは(1)の、片付けたあと、その部屋をどう使いたいか具体的にイメージすることです。

家の中にモノがあふれている状態なら、大きなゴミ袋1枚を持って次のゴミの日に捨てられるものをポンポンと入れていったり、出しそびれていた粗大ゴミをまとめて表に出しておいたりする方が現実的ではあります。

でも、まずは頭の中を整理します。目標を決めておくと、片付けている最中に迷っても立て直せるからです。

片付けの手順メモ

 (1)その場所をどう使いたいか、具体的な目標を決める。
 (2)何がそこにあるかを確認する。
 (3)出してきた物を、使っているか使っていないかで分ける。
 ↓
 (4)使っていない物は処分する。捨てる・売る・あげる(寄付する)
 (5)使っていないが捨てたくない物は保留箱へ入れ、期限を設けて見直す。
 (6)使っている物を、使っている場所で収納することを目指す。
 ↓
 (7)うまくいかないときは前向きにあきらめ、収納計画を見直す。
 (8)今より物を増やさないようにする。買いぐせや持ちぐせを確認する。
 (9)使ったら必ずその収納場所へ戻す習慣を身につける。

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苦手な片付けを克服するための第一歩

先に書いたように、苦手な片付けを克服して一歩目を踏み出すためには、まず頭の中を整理することからはじめるのが鉄則です。

ところが、私はこの「具体的にどんな部屋にしたいか」ということを、スッと考えられませんでした。目の前にある部屋が雑然としすぎていて、未来を想像できなかったからです。

もし、その時の私と同じように、部屋を片付けたあとどうしたいかということを思いつかない場合は、今のわが家のどこがどう嫌なのか、何に困っているかを、どんどん書きだしてみてください。お持ちの手帳でもいいし、子どもが要らないと言ったノートの余白でもいいです。

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●私が実際に書いてみたのは次のようなことです。

・リビングに夫や子どもの物が散乱していて憂鬱。
・ダイニングテーブルやキッチンカウンターが物置代わりで、本来の使い方ができない。
・キッチンの作業台は物がいっぱいで、まな板も置きにくい。
・爪切りや体温計、しまったはずの大事な書類が、いつも行方不明。
・出かけるときに欲しい服をすぐ出せない。やっと出してもシワだらけ。
・洗面台の鏡を拭こうにも、物がいっぱいでやりにくい。ずっと汚れたまま。
・無かったはずと思って買ってきたら、すでにポン酢は種類違いで3本もあって落ち込んだ...。

●困っていたことを書きだせたら、今度はそれを解決できるような書き方に換えてみます。

・リビングをスッキリさせて、家族で気持ちよく使いたい。
・ダイニングテーブルで、ゆったりとご飯を食べたい。
・料理のしやすいキッチンにしたい。
・さがし物のない暮らしをしたい。
・綺麗な洗面台で顔を洗ってメイクをしたい。
・買い物の無駄をなくしたい。

これらは、立派な片付けの目標になります。必ずしも「片付けて自宅サロンを開きたい」「家を喫茶店にしたい」というような、大きな目標じゃなくてもいいのです。

なぜ片付けの目標を書くのか

私の片付けの目標は、"管理する物を減らしたり小さくしたりして、人生後半を楽に暮らす"という、もっと単純なものです。そんな目標でも、片付けで迷うたびに立ち返れば、また頑張ろうという気持ちになれました。

たとえば...食器がとても好きでたくさん持っているけれど、今のままでは食器棚を使いにくいので、なんとかしたいと片付けはじめた。しまい込んだままの頂きものの食器も出してみた。ところが使っていてもいなくても、どれも大事で減らせない。

こういうときは最初の目標を思い出し、片付け方をもういちど考えてみます。

人生後半をラクに暮らすために、苦手な片付けを克服する一歩目を踏み出す。はじめにやっておくこととは/原田さよ 食器棚  左 (1).jpg食器は上のガラスの引き戸の中と、レンジ下の引き出し2段にすべて収まりました。
少ない数ですがどれも活躍しているので喜んでいます。

食器棚を使いやすくしたいのだから、やはり数を減らそう。その代わり、大事にしまい込まず、良い食器も普段からもっと使っていこう。普段使っている食器の方を思い切って減らし、スペースに余裕を持たせてみよう、という具合に。

◎小さくてもいいので、片付けの具体的な目標を立てる。

これが、苦手な片付けを克服して第一歩を踏み出すときに、しておきたいことです。「収納グッズを先に買わなくていいの?」と思うかもしれませんが、それはもう少し先のお楽しみにしておきましょう!

次回は、片付けの成果が見えやすい下駄箱の片付け方について書きます。家に入った瞬間から気持ちのいい玄関をいっしょに作りましょう。

次の記事「履かない靴はもう処分!苦手でもできる玄関の片付け方」はこちら。

人生後半をラクに暮らすために、苦手な片付けを克服する一歩目を踏み出す。はじめにやっておくこととは/原田さよ 2017.4.21 毎日が発見プロフィール画像用1.jpg原田さよ
FC2ブログ公式ブロガー。累計1350万PVを誇る大人気ブログ「さよのシンプルライフブログ」主宰。1963年生まれ。もともと片付けが苦手で、スッキリした暮らしとは程遠い毎日を送っていたが、50歳を節目に家の大片付けをはじめる。部屋が片付くにつれ、生きやすくなっていることに気付く様子を綴ったブロクが人気を集め、書籍化に至る。まもなく娘が結婚、近くに住む義母との2度目の同居も控え、コツコツと片付けを続けている。著書に『今日からだれでも、片づけ上手。モノ、迷い、重たい気持ちとサヨウナラ』(SBクリエイティブ)。

 

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