使えないと思われがちな野菜の廃棄部分。実は皮や軸、芯にも栄養があり、おいしく食べられるんです! 「捨てる」を「食べる」に変えるエコレシピ、ぜひ試してみてください。今回は、管理栄養士・料理研究家の成澤文子(なりさわ・あやこ)さんに「にんじんを捨てない食べ方」を教えてもらいました。
にんじん
一般的に、にんじんの皮と呼ばれている部分は内鞘(ないしょう)細胞という薄い膜で、出荷時には泥と一緒に取れています。
また、にんじんに豊富に含まれるβ-カロテンは、部位によって含有量が異なり、外側は中心部の2倍以上。
「ピーラーなどでむくと、いちばん栄養のある部分を捨てることになってしまうので注意!」(成澤さん)。
【捨てがち】
外側:β-カロテンで抗酸化作用アップ!
《もっと知りたい!にんじん》
油を使った調理がおすすめです
にんじんのおもな栄養素のβ-カロテンは、脂溶性ビタミン。
油といっしょに調理することで、吸収が高まります。
きんぴら、肉じゃがなどもおすすめ。
中心部にはあまり栄養がない
根から葉に栄養分が送られるため、真ん中ほど栄養が少なめ。
中心が白や青っぽくなっているもの、水分が抜けて穴があいた古いものも栄養が減っています。
しょうがの香りがきいた一品
「にんじんとツナのしょうが炒め」
外側はむかずに食べて
1人分174kcal/塩分1.1g
材料(2人分)
にんじん...1本
ツナ缶...1缶(70g)
しょうがのせん切り...1/2かけ分
ごま油...小さじ1
(A)しょうゆ、酒、砂糖...各大さじ1/2
白いりごま...適量
作り方
(1)にんじんはせん切りにする。ツナは缶汁を軽くきる。
(2)フライパンにごま油を中火で熱し、(1)、しょうがを炒める。
(3)にんじんがしんなりしたらAを加えてからめ、いりごまをふる。
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取材・文/坂本典子、佐藤由香(シェルト* ゴ) 撮影/難波雄史