過炭酸ナトリウム強い洗浄力+漂白効果あり!
頑固な汚れには漬け置き洗浄を
過酸化ナトリウムは、pH10~11の弱アルカリ性の洗剤です。「酵素系漂白剤」と呼ばれることもあります。特徴は、漂白力があること。油や皮脂などの酸性の汚れ落としの他に、衣類(ウールや絹、色落ちしやすい生地を除く)や食器の漂白にも役立ちます。アルカリ度が高いので、一筋縄ではいかない汚れ退治に効果大。水分に反応して発砲する作用を生かし、手の届かない排水口のぬめりや洗濯槽の掃除にも有効です。たまっていた汚れが面白いようにごっそり取れますから、試してみてください。湯に溶かして使うことで洗浄効果が上がることも覚えておくといいでしょう。
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洗剤を用意:過酸化ナトリウム(pH10~11)
●保存期間
粉末の場合は使用期限なし
●ポイント
アルカリ度が高いので使用後は洗ったもののすすぎを。密閉容器に保存すると酸素ガスを発生することがあるので、ガラス瓶などにしまうのは避けましょう。
例えば、こんな汚れに!
■洗濯槽にたまった汚れがごっそり!
1:洗濯槽に最大量の湯をため、過炭酸ナトリウムを1カップ溶かす。
過炭酸ナトリウムの本領を発揮できるのがこれ。洗濯槽に湯(50~60度が理想)をためて洗剤を溶かし、5時間ほど置きます。
2:放置(最大5時間)して、汚れが出るたびにすくい取る。
時間が経つほどにアクのような汚れが浮き出てきますから、油切りの網などですくい取りましょう。
3:最後にクエン酸小さじ2を入れて、すすぎをする。
汚れが取れたら、その後にもうひと手間。クエン酸大さじ2加え、洗濯機のすすぎのスイッチをオン。洗濯機の中を中性に戻して掃除終了です。
■排水口の奥の奥まですっきり!
1:ごみ受けを外し、ラップで排水口の穴をふさいで輪ゴムで固定。
2:排水口の中に過炭酸ナトリウムを小さじ1入れる。
3:沸かした湯を2の上から注ぐ。
4:湯が冷めるまで待つ間に、汚れがじわじわ浮いてくる。
手を伸ばしても届かない排水口のぬめりや黒ずみも、過炭酸ナトリウムできれいに落とせます。ポイントは、排水口をラップなどでふさいで、過炭酸ナトリウムが流れないようにすること。ためた湯に洗剤を溶かして漬け置きをしましょう。除菌&漂白効果もあります。
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取材・文/飯田充代 撮影/木下大造
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)先生
ナチュラルクリーニング講師。自身がアトピー性皮膚炎だったことから主婦の目線で洗剤を研究。全国で講座を開催。著書に『ナチュラル洗剤で安楽早 ラクチンおそうじ虎の巻』(ディスカヴァー・トウエンティワン)がある。