【登録数39万人超のYouTubeチャンネル】92歳が「自立した生活のため」していること

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『北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと』 (Kuro/KADOKAWA)第8回【全10回】

登録者数39万人超のYouTubeチャンネル「Kuro―北国の暮らし」から生まれた書籍『北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと』(KADOKAWA)。動画に無言で登場する、Kuroさんの67歳母と92歳祖母が、この本で初めてご自身の暮らしや秘訣について語っています。庭仕事に精を出し、日々の暮らしを慈しむ「始末のよい暮らし」は、まさに未来への種まき。北国の大地で培われた、穏やかで豊かな暮らしのヒントが詰まっています。日々の生活をより健やかに過ごすための知恵を、ぜひ本書から見つけてみませんか。

※本記事はKuroによる書籍『北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと』から一部抜粋・編集しました。

食事に気を配るのは自立して暮らすため

私はあまりからだが強くありません。胃腸が弱く、痩せっぽちでした。国民学校、今で言う小学校の卒業式は体調を崩して出席できませんでした。心配した母から「あなたは、からだが弱いから、栄養の勉強をしなさい」と言われ、短大の生活科で栄養士の免許を取りました。

もう、だいぶ昔のことになってしまいましたが、当時学んだことが今の食生活の役に立っているからありがたいものです。

人生100年時代ですが、元気で自立した生活を送るためには何よりもまず3度の食事だと思います。私のように90歳を過ぎると以前のようにたくさん食べられません。タンパク質の多い食品を中心に、量より質を考えてバランスよく、好き嫌いなく、よく嚙んでいただくことを心がけています。少量でも朝昼晩欠かさず、何か食べます。

好き嫌いのない私ですが、食の好みは変わってきました。刺激の強いものや辛いものは食べられなくなりました。結局、食べ慣れた和食が今の私にいちばん合っています。

普段の食事は、自分でキッチンに立って作っています。腰痛持ちで10分もしないうちに腰が痛くなってくるので、できるだけ短時間で簡単においしく作るということをモットーにしています。

朝は、手間がかからず、ほとんどの栄養分が摂れる味噌汁を必ず作るようにしています。材料はいろいろで、残りの野菜も無駄なく使います。野菜の他に必ず入れるのが鶏肉や豚肉、それに魚介類など動物性のタンパク質です。他にちくわ、はんぺん、お豆腐、油あげ、きのこ類、海藻など、バランスを考えながら7〜8種類使います。

ごはんは、あまり多くは食べませんが、雑穀米にしています。

おかずは茹で卵を使うことが多いですね。半熟ぐらいに茹でた卵を半分に割って、海苔の佃煮を乗せたり、黒ごまをかけてちょっと味を付けたりします。海苔の佃煮は、ちょっとしょっぱいから、茹で卵と合わせて食べるとちょうどいい塩梅。それ以外にも、ブロッコリーやフルーツ3〜4種類を盛り合わせています。朝ドラなどを見ながら、40〜50分かけて食べ終わるのが長年の習慣です。

13時頃にいただくお昼ごはんは、栄養バランスを重視しています。豆乳バターを塗った雑穀のおせんべい2枚とヨーグルトを食べることも。ヨーグルトには甘酒やきなこ、甘みを控えめにしたゆであずきを入れます。バナナや、リンゴ、柿など旬の果物もいただきます。

夕食は19時を過ぎてから。朝作ったお味噌汁にごま油や牛乳を入れるなどちょっと変化を付けています。そうすれば、1日に2回お味噌汁を作る手間も省けるし、飽きません。それと、卵とブロッコリーの炒めものといった卵料理をチャッチャッと作ります。ごはんとおかず一品とお味噌汁の組み合わせをゆっくり味わいます。

間食は3度の食事に響かないように午前と午後の2回、ミックスナッツの他にゴマや雑穀入りのおせんべいをいただきます。以前はポリフェノールを含むチョコレートがからだに良いと聞き、毎日おやつに食べていました。でも、血液検査で血糖値が高く、お医者さまから糖尿病予備軍だから甘いものは控えるようにと言われ、大好きなチョコレートは極力控えることにしました。

栄養でもって、からだは作られているから、やっぱり栄養がいちばん大事だと考えています。それから、彩りにも気を配っています。料理の乗ったお皿を見て「きれい」と感じたら、OKにしています。

見ておいしい、食べておいしいを実感しながら、毎日の食事を味わうのが良いことだと思います。

 
※本記事はKuroによる書籍『北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと』から一部抜粋・編集しました。
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