43歳独身女性。結婚願望がなく、26歳から15歳年上男性と15年以上の不倫関係に

新天地はどうだった?

「楽しかったです。自分の仕事が顧客の権利を守っていると思うと、すごくやりがいを感じて、充実した日々でした」

仕事は理想通りになったわけだ。

では、そろそろプライベートの話を聞かせてもらおうか。

「実は入社してすぐ気になる人が現れました」

どんな人?

「会社の人です。というか上司です」

上司とはまた。

「私より15歳年上でその時40歳だったんですけど、仕事が出来て、部下からの信頼も厚くて、周りの人に好かれていて、尊敬に値する人でした。実は、一目惚れだったんです。入社して初めてオフィスに行った時、目の前を歩いている男性がいて、『素敵な後ろ姿だなぁ』って。今思えば、あの後ろ姿に一目惚れしてしまったんでしょうね」

恋愛の始まりはさまざまにある。電話の声にときめいたとか、無骨な手に釘付けになったとか。

恋とは、自分の中に眠っていた甘やかな感覚を呼び覚まされることだ。そんな思いを持った自分に驚き、そんな思いを持たせた相手を特別な人だと感じてしまう。

が、皮肉な言い方をするようだが、その多くは勘違いである。けれども、恋と言うのは元々、勘違いから始まるものなのだから、それはそれで王道である。

それにしても、計画性のある彼女が一目惚れとは意外である。

恋愛に発展したの?

「いえ、だって上司ですし、相手は結婚して子供もいる人でしたから」

 

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※本記事は唯川恵著の書籍『男と女 恋愛の落とし前』から一部抜粋・編集しました。

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