夫婦として歳を重ねる中で必ず出てくるのが、配偶者の両親の介護問題。妻が夫の両親の介護をする、というケースが多いようですが、同性同士だとお互い思うことが多いのか、モヤモヤすることが頻出するなんてケースも...その中からとっておきの3選をご紹介します。
1.介護を丸投げしておいて私を見下すなんて正気? 夫との「別れ」を意識したあの日
「結婚して23年、夫も私も45歳になりました。子どもたちも落ちつき、自由な時間が持てるようになった矢先、義母が倒れました。幸い大きな後遺症は出ませんでしたが、介護が必要な状態になり、私が一手に引き受けることになったのです。夫は長男なので、いつか私も義両親の介護をすることになると覚悟はしていました。だけど、夫が当然のように介護を私に丸投げしたうえ、ヘトヘトの私に『家事を疎かにするな』と指図してくるのは納得できません。一緒に家族を支えてきた、そう思っていたのに...。一番下の子は間もなく高校を卒業します。そうしたら、私も夫のそばを離れてもいいのではと思い始めています」(さんたさん、45歳)
介護は妻の仕事、そんな決まりなんてないはずなのに、それが常識だと思い込んでいる男性は多いのかもしれません。面倒をおしつけたことで大切な人の気持ちが離れる、その可能性があることを忘れてはいけませんね。
2.何もしていない義姉さんにお小遣いをあげて私にはなし? 要介護の義母の本音に驚愕
「旦那は父親(義父)を早くに亡くし、80代の義母は私たち夫婦と暮らしています。義母は頭はしっかりしていますが、膝が悪くて歩くのは困難な状態。子どもたちは家を出ているため介護は私の仕事です。義母との関係は悪くありませんが、モヤモヤするのは義姉(64歳)です。隣の市に住む義姉はたまに来ては、人が来ているときだけ、いかにも『私が面倒を見ています』という顔でアピール。それだけならいいのですが、ある日義母が『いつもありがとう』とお金を渡しているのを見てしまったんです。お金が欲しいわけではありませんが、肩凝りや腰痛をこらえながら毎日面倒を見ている私には何もないのに...やはり嫁より娘の方がかわいいんだとショックでした」(うさぎさん、60歳)
お義母さんは悪気はないのかもしれませんが、いざ目の当たりにするとそれはショックですよね...。介護は感謝されたくてするものでもないのかもしれませんが、毎日のことだと思うと、なんだか寂しい気持ちになってしまいます...。
3.今の言葉、お義母さんにそっくり...嫌味な義母を36年介護した私に訪れた虚しい変化
「私は70歳を目前に、義母を看取りました。100歳の誕生日の翌日、眠るように息を引き取った義母。亡くなるまでの36年は、苦労の連続でした。夫に同居を申し込まれたとき、安請け合いした自分を何度呪ったか分かりません。同居したとたんに豹変した義母は、私を監視するだけでなく、嘘の悪口をご近所に触れ回り、認知症が始まってからは、嫌がらせがさらにひどくなりました。おかしくなりそうなくらい追い詰められた私は、仲良くなったご近所さんに義母の悪口を言うことで発散していたのですが、ある日『これって義母と同じだ』と、大嫌いな人と同じことをしていると気付いてしまったのです。亡くなった今も、義母への愚痴をつい口にすることをやめられません」(ふさこさん、69歳)
36年間に及ぶ嫁いびりは、想像もつかないほど壮絶だったのでしょう。簡単には解消できないほどの不満が溜まっていたのですね...。ちなみに夫は、妻と母親の確執を見て見ぬふりをしていたそうです。
こうした話でよく共通しているのが、パートナーの男性が何のフォローもしてくれないこと。熟年離婚が増えた昨今ですが、その背景には「肝心なときに助けてくれなかった夫への不信感」があるのかもしれませんね。世の中の男性は、仕事だけではなく家庭のことにも当事者意識を持つことが何よりも大切なのではないでしょうか。