「お助け調理グッズ」で早・うま・カンタン調理を実践! 村上祥子さん80歳の「小さな暮らしのルール」

「『小さな暮らし』を選んだのは、終活のためではありません。これからも立ち止まらず、気持ちよく前に進むための方法なのです」と語る管理栄養士で料理研究家の村上祥子さん。今回は「小さな暮らしの10のルール」についてお聞きしました。

【前回】必要なものだけを持ち、すぐ取り出せるように。村上祥子さん80歳の「小さな暮らしのルール」

【ルール】お助け調理グッズを活用する

料理をすることが億劫になると、三食きちんと食べることができなくなり、低栄養になりかねません。

日頃から私が提唱している「早・うま・カンタン調理」を実践していただければ、負担にならない調理ができます。

「早」は、便利な調理家電を使いこなして実現できます。

特に電子レンジ。

使い方が分かると、ご飯、煮もの、焼きもの、揚げものなどの料理が手間をかけなくてもできます。

この頃の電子レンジは多機能で使いこなすのが大変。

私は、オーブン機能が付いていない単機能のものを使っています。

オーブンが必要なときは、オーブントースターで十分用が足せます。

電子レンジなら、煮炊き用の鍋を洗う必要もなく、食事をする器のまま調理ができるので、かなり手間が省け、時間の短縮もできます。

これに使う野菜は、あらかじめ100gずつ切って冷凍しておきます。

もう一つよく使うのがフードプロセッサー。

野菜のみじん切りが一瞬でできます。

昆布やかつお節を粉にし、粉のだしを作ることも。

また積極的に取り入れたい、たんぱく質源の肉や魚介も簡単に刻んでくれ、介護食にも使えます。

これらを使いこなせるようになると、調理時間が短縮でき、「カンタン調理」が可能になります。

ところで、炊飯器の「おかゆモード」を使っていないという声を聞きます。

これも家電の使いこなしの一つ。

時間をかけて作っていた米から炊く、本格的なおかゆができるのです。

温めだけに使っていた電子レンジや使ったことがないフードプロセッサーは、「小さな暮らし」の必需品です。

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電子レンジは単機能。600Wで加熱するだけのもの。

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フードプロセッサーは刻む、混ぜる、粉にするなどに活躍。

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瓶などの中身もきれいに取れるシリコン製のスクレイパー。

「お助け調理グッズ」で早・うま・カンタン調理を実践! 村上祥子さん80歳の「小さな暮らしのルール」 2205_P049_04.jpg細かい部分の汚れをきれいに取る洗いもの用ブラシ。

《100円グッズも大活躍しています!》

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写真右上から時計回りに、ラーメン鍋、ねぎナイフ、薄切りスライサー&おろし金、ガラスの保存瓶。どれも説明の必要がない品々ですが、ねぎナイフは、長ねぎのせん切り、万能ねぎの斜め切りなどができます。ラーメン鍋はふた付きで、電子レンジ調理にぴったり。これで鍋料理をします。保存瓶は乳酸キャベツなどを作るときに。洗って乾かせば何度でも使えます。

撮影/江口 拓(スタジオ COM)

 

<教えてくれた人>

管理栄養士 料理研究家
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

福岡県生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。

この記事は『毎日が発見』2022年5月号に掲載の情報です。

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