『ミニマリスト、1700万円で家を買ってリノベする 東京23区・築67年小さなボロ家がよみがえりました』 （森 秋子／KADOKAWA）第4回【全12回】
東京都内在住の森秋子さんは、子育てを機に、時間と家事に追われる生活から脱却するため、物を手放す暮らしを始めました。その知恵と生活のヒントを綴ったブログ「ミニマリストになりたい秋子のブログ」は、瞬く間に人気ブログに。そんな森さんが、都内23区内にある築67年の小さな再建築不可物件を、1700万円でリノベーションし、見事に蘇らせた過程をまとめたのが『ミニマリスト、1700万円で家を買ってリノベする 東京23区・築67年小さなボロ家がよみがえりました』（KADOKAWA）です。予算やスケジュール、実際にかかった費用などを公開しており、これからリノベーションを考えている方や、新築を検討中の方にとって、非常に参考になる一冊です。
※本記事は森 秋子著の書籍「ミニマリスト、1700万円で家を買ってリノベする 東京23区・築67年小さなボロ家がよみがえりました」から一部抜粋・編集しました。
築67年、９８０万円の再建築不可物件と出会う
２軒の内見の後、もうひとつ気になった物件がありました。
駅から徒歩12分75平米ほどの土地に立つ、こぢんまりとした平屋です。
お値段、なんと９８０万円！
旧耐震ですが、平屋の一軒家ならリフォームで土台を補強することもできます。
駅まで平坦な道のりで、ハザードマップも大丈夫。
今のマンションからも歩いて７分程度です。
その家は築67年の再建築不可物件で、家を相続した所有者が手放したいと不動産業者に相談し、不動産会社の所有になったといういきさつがありました。
必須条件をクリアし、次の大きな懸念点はインフラでした。古い物件ですから、水道管やガス管、電気がどう引かれているか気になります。
内見を申し込む前に、図面を見せてもらってインフラ関係を調べました。配管が家に届いているかを見たかったのです。配管が家に届いていない状態だったら大工事になるので諦めようと考えていましたが、配管は家まで通っていました。古い配管を取り換えれば住むことができそうです。
不動産会社の営業の方に聞いてみると、近隣との関係も問題なさそうです。
不動産会社の担当の方も、気になったことを聞くと私の目の前ですぐに前所有者さんに電話をかけて確認してくれ、前所有者さんとの関係が良好であることに、安心感もありました。事前に場所を確認し、ネットで外観と周辺環境を何度もチェックし、ようやく内見を決めました。
それまでの内見は一人で行っていましたが、何か予感があったのか、当時結婚していた元夫を誘って行くことにしました。私が「家を買いたいんだけど、内見に行かない？」と突然言っても、元夫は散歩に誘われたくらいの気軽さで「いいよ。見に行ってみよう」と言ってくれました。
内見の前日は遠足の前みたいにワクワクしすぎて、寝不足気味でした。
