『金のなる本 誰でも再現できる一生お金に困らない方法』 （三凛さとし／KADOKAWA）第1回【全13回】
物価高騰や円安といったお金にまつわるニュースが毎日のように飛び交う今、お金の不安や苦労を感じている方も多いのではないでしょうか。登録者数45万人超のインフルエンサーであり、15万人以上にコーチングしてきたライフコーチでもある三凛 さとしさんは、収入アップ法がうまくいかない原因は、心の奥に根付いた「お金のメンタルブロック」にあると指摘します。三凛さんが「お金とメンタル」の深い関係についてまとめたのが、書籍『金のなる本 誰でも再現できる一生お金に困らない方法』（KADOKAWA）です。お金が貯まる・稼げる・増やせる体質になり、理想の未来への一歩を踏み出すためのヒントを、この本の中からご紹介します。
※本記事は三凛さとし著の書籍「金のなる本 誰でも再現できる一生お金に困らない方法」から一部抜粋・編集しました。
お金で苦労するのは「メンタルブロック」が原因
「なぜ、私はお金に縁がないのだろう」
「どうしてあの人に比べて、自分にはお金がないのだろう」
など、お金に関して不満や不安を持っている人には共通点があります。
それは、「メンタルブロックがかかっている」ということです。
メンタルブロックとは、私たちの心の中に無意識のうちに形成される目に見えない障壁のことです。心理学では「内部抑制」（internal inhibition）とも呼ばれるこの現象は、自身の行動、思考、可能性に制限をかけ、感情にネガティブな影響を与え、しばしば目標達成や個人の成長を妨げる要因となります。
メンタルブロックは、過去の経験、トラウマ、固定観念、自己に対するネガティブな評価など、さまざまな要因から生じます。
「自分には無理だ」「お金を持つことは悪いことだ」「成功するのは一部の人だけだ」といった否定的な信念や思い込みは、典型的なメンタルブロックの例です。これらのブロックは自己肯定感を低下させ、新たな挑戦や変化を避けようとする傾向を生み出します。
結果として、個人の潜在能力の発揮を妨げ、人生の重要な機会を逃す原因となることがあります。メンタルブロックを認識し、それを克服することは、より充実した人生を送るための重要な一歩となるのです。
メンタルブロックはさまざまな場面で顔を出します。
何かやりたいことが思い浮かんでも、「やっぱり自分には無理なのではないか」とあきらめてしまったり、準備まではスムーズにいくのにどうしても最初の一歩が踏み出せなかったりするのは、メンタルブロックの影響です。
あなたの周りには、能力は十分にあって「あの人ならば、それくらいのことは楽にやれるだろう」とか「これをチャンスに大きく成長していくだろう」と思われるのに、なぜか途中で頓挫してしまう人はいませんか？
そうした人も、メンタルブロックがかかっている可能性が高いです。
資質もあり環境も整っているのに、本人のやる気が出なくて本気になれなかったり、途中で「もうできません」とあきらめたりするようになっていきます。
メンタルブロックを端的に説明したいときによく使われるのが、「エレファント・シンドローム」という概念です。
サーカスなどで象を手なずけようとするときに使われる手法で、象がまだ幼いときに逃げ出せないように木などに何日間かつなぎます。子象はつながれるのを嫌がって最初は暴れますが、木を引っこ抜くほどの力はないので、数日たつとあきらめるのだそうです。
そして、この経験から「つながれたら逃げられない」と学習し、大人になって十分な力をつけてからも、その"思い込み"を捨てることができず、人間に対して従順になるというのです。
メンタルブロックのある人の思考パターンは、これと一緒です。
主に成長過程で刷り込まれた、親をはじめとする周囲の大人たちの発言・行動によって、「自分にできるはずがない」「自分には能力がない」と学習してしまい、それが強固な「誤った思い込み」となってしまっているわけです。
この誤った思い込みがあると、成長のチャンスが訪れたとしても、それを踏み台にするどころか、失敗を恐れるあまり怖くなって逃げ出すというパターンが定着するようになります。
一度培われてしまったメンタルブロックは、時間の経過とともに強固な思い込みになっていくので、打ち壊すのは容易ではありません。
それどころかチャンスが巡ってくるたびに、思い切って挑戦できなかった事実が負の記憶として残り、「自分はなんてダメなんだ」と自己評価をますます下げ続けていくことになります。
このように、人生が思いどおりにならない原因がメンタルブロックなのです。
