あまりにも低い日本人の自己肯定感。原因は、ヨーロッパの教育現場にあって日本にはないもの

あまりにも低い日本人の自己肯定感。原因は、ヨーロッパの教育現場にあって日本にはないもの pixta_79063536_S.jpg

『自分に嫌われない生き方』 (谷口たかひさ/KADOKAWA)第2回【全9回】

世界16か国で合計約2,000回講演した環境活動家の谷口たかひささんは、毎日無数に繰り返す判断を、どちらを選べば自分のことを好きでいられるかで決めているそう。それは、人生でもっとも大切なのは「自分を好きでいる」 ことだという信念があるから。書籍『自分に嫌われない生き方』(KADOKAWA)は、谷口さんが世界を訪問して分かった「豊かに生きる人々の価値観」をまとめたもの。「成功」ではなく「幸せ」をつかむために必要な「自分に嫌われないこと」について、本のなかのいくつかのエピソードをもとに考えてみませんか?

※本記事は谷口たかひさ著の書籍「自分に嫌われない生き方」から一部抜粋・編集しました。

自己肯定感に関する質問を講演会でよくもらいます。

「日本では、義務は教えるが、権利は教えない」

ヨーロッパのある教育機関を訪問したときに、教えてもらったこと。

初めてこの言葉を聞いたとき、雷に打たれたような気持ちになりました。

それまでに自分が感じていた疑問のほとんどが、この言葉に集約されている気さえしました。今でも、自分の人生で聞いた言葉の中で、自分に影響を与えた言葉ベスト5に入っています。

①「やらないといけないこと」
②「やってはいけないこと」

日本では、物心ついてからというもの、家庭でも、学校でも、社会でも、この2つ(①あーしなさい! ②あれはダメ!)ばかりを人から言われ続けるといいます。

そうすると、その人の脳は「義務脳」という頭の半分が「やらないといけないこと」で、残りの半分も「やってはいけないこと」でいっぱいいっぱいになり、とても生きづらくなるそうです。

いわば、「減点方式」。

こども家庭庁の「国別の自己肯定感」によれば、日本の自己肯定感は、諸外国に比べて低いという調査結果が出ていますが、これが大きな要因であることは間違いないかと。

一方でヨーロッパは、「権利」をとても大切にするといいます。

「やっていい(やらなくてもいい)」

あなたの人生はあなたのもの。

義務を果たすために生きているロボットではないのだから。

いわば、「加点方式」。

日本には、「義務」で自分のことを縛りつけて生きていく人がとても多いように思えます。

それは特に、先ほどのクイズの答えでもあった「お母さん」に。

そうではなくて、自分の「自由」と「権利」を尊重し、他の人ともお互いの「自由」と「権利」を尊重し合い、ありたい自分であろうとすることが大切かと。

そんな人が自分から増えていったときに、自分も周りもとても明るく楽しくなると思います。

あまりにも低い日本人の自己肯定感。原因は、ヨーロッパの教育現場にあって日本にはないもの 0102001.jpg

 
※本記事は谷口たかひさ著の書籍「自分に嫌われない生き方」から一部抜粋・編集しました。
PAGE TOP