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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。
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ビッグバンから始まった宇宙の膨張。
宇宙の推定年齢は何歳?
晴れ上がった夜空にまたたく星々は私たちを魅了します。その中で、何万光年も離れた遠くに輝く星は恒星(こうせい)の集団である銀河です。
20世紀初め、米国の天文学者ハッブルは地球と銀河の距離を測定し、整理しました。すると不思議な法則が見えたのです。「地球から遠い銀河ほど、地球から速いスピードで遠ざかっている」というハッブルの法則です。実に不思議な法則です。
このイメージを説明するのによく利用されるのが風船です。風船を膨(ふく)らませると、風船上の遠い点ほど速く離れていきます。
ところで、互いに遠ざかっているのなら、時間を逆に戻せば1点に集まります。そう考えると、その1点から宇宙は膨張し始めたことになります。これが、科学者ガモフの提唱(ていしょう)したビッグバンと呼ばれる宇宙論です。宇宙の年齢とは、この1点から数えた時間のこと。現在の推定年齢は138億年です。
さて、風船の膨らむスピードは、次第に遅くなると考えるのが常識的でしょう。ところが観測によると、膨張速度は増しているのです。何か特別なエネルギーが宇宙を加速度的に膨張させていると考えられます。その「何か」として現在、ダークエネルギーというものが注目を集めています。
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