地球はどうやって生まれたのか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチク。本書『人類なら知っておきたい 地球の雑学』で、あなたの雑談を"スケールアップ"させませんか?
◇◇◇
前の記事「日本から2500キロも離れて産卵するウナギの不思議/地球の雑学(57)」はこちら。
地球でもっとも繁栄している生物は 「昆虫」だってホント !?
地球上で、これまでに生物学者が発見し、名前をつけた生物がどのくらいいるか、知っているだろうか。世界の科学者や自然保護団体などが集まる国際自然保護連合(IUCN)の調べでは、動物だけで137万種を超す。
生物の種類は「種(しゅ)」という言葉を使って分類されるが、ここでいう「動物」とは、ヒトやイヌ、ネコといった哺乳類はもちろん、アリやトンボといった昆虫、さらにはエビやカニといった甲殻類を含む生き物のこと。つまり、カビのような菌類や植物を除く、すべての生き物が「動物」に分類される。
137万種を超す動物の内訳は、哺乳類が5513種、背骨がある脊椎動物が6万6178種、鳥類が1万425種、爬虫類が1万 38 種となっている。
なかでも、種の数が圧倒的に多いのは昆虫で、その数、なんと100万種。地球上にいる動物の種の、ほぼ 7 割を占めている。
しかも、これはあくまで確認されている種の数。未確認のものを合わせると、昆虫は2000万種以上いると主張する研究者もいる。
また、地球全体で見ると、生物の種の数は緯度が低くなるほど増える傾向にある。特にアマゾンなど赤道付近に多い熱帯雨林には、さまざまな動物が生息。熱帯雨林の面積は地表の3パーセントほどだが、地球上のほぼ半分の種が暮らしている。
ちなみに、生物の研究者でつくる「日本分類学会連合」によると、2002年末の時点で、日本で発見されているのは約6万種。哺乳類127種、鳥類約700種、爬虫類 99 種、両生類 63 種、魚類4206種で、昆虫の仲間は約4万種が確認されて いるそうだ。
次の記事「サルはいずれ人間に進化するのか/地球の雑学(59)」はこちら。
※「地球の雑学」その他の回はこちら。
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
(雑学総研/KADOKAWA)眠れないほど面白い理系ウンチク212! 思わず誰かに話したくなる「理系のウンチク」を集めました。職場で家庭で、日々の「雑談」に役立つ、動植物・天体(太陽系)・人体・天気・元素・科学史など、「理系ジャンルネタ」が存分に楽しめる必読の一冊です!