朝晩測って健康管理!「血圧」のしくみを覚えておこう/やさしい家庭の医学

pixta_24012034_S.jpg病気やけがをしたとき、それに関する用語(病名・症状など)の意味をそもそも知らなかった、なんてことはありませんか? また、時代の流れとともに「ADHD」「ノロウィルス」など新しい用語もどんどん現れています。

書籍『やさしい家庭の医学 早わかり事典』で、病気や健康分野の正しい知識を身につけ、いざというときに役立てましょう。

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心臓からくる血液が血管の壁にかける圧力
「血圧」

●「上がいくつ、下がいくつ」とは?

心臓は全身にくまなく血液を送り届けるために、絶えず収縮と拡張を繰り返し、ポンプのように血液を押し出しています。低いところにある水を高いところに持っていくにはポンプが必要になりますが、それと似たようなイメージです。

「血圧」とは、心臓から送り出されたこの血液が、その通り道である血管の壁にかける圧力のことをいいます。一般的に、最高血圧が140㎜Hg以上、最低血圧が90㎜Hg以上を高血圧と定められています(日本高血圧学会、世界保健機関〈WHO〉などによる)。
 
心臓が収縮するとき(血液を送り出したとき)の血圧を「収縮期血圧」といい、一方、収縮した心臓が拡張するとき(もとの状態に戻り、次に送り出す血液を心臓内に溜(た)め込んでいるとき)の血圧を「拡張期血圧」といいます。血圧について、よく「上がいくつ、下がいくつ」という言い方がされますが、この場合の「上」とは収縮期血圧(=最高血圧)「下」とは拡張期血圧(=最低血圧)のことをさしています。
 
血圧は一日中ずっと同じ値ではなく、一般的に明け方から上昇しはじめ、日中は高く、就寝時は低くなります。また、緊張したり、運動中や排便中などは高い値を示し、風呂に入ったあとなどは低い値を示すようになります。
 
病院で血圧を測る場合、普段は通常の値なのに、血圧が高くなることがあります。これは、病院で医師や看護士の姿を見ることによって起こる緊張からくるもので、「白衣高血圧」と呼ばれています(一方、病院よりも家庭で測った値のほうが高い場合は「仮面高血圧」といいます)。
 
家庭用の血圧計の普及により、家で血圧を計ることが多くなってきましたが、先述のように、血圧は周囲の環境によって影響を受けることが少なくありませんので、毎日決まった時間に何度か測ることをおすすめします。
 
一般的には、朝と夜の2回にわたって計測します。朝は起床後1時間以内に、夜は就寝直前に計るようにするとよいでしょう。血圧を測るときは、いすに座ってから1~2分経ってから測るようにし、測定位置は心臓と同じ高さになるようにすると正確に測ることができます。血圧計にはさまざまなタイプのものがありますが、そういう意味で、二の腕で測ることができる機器が望ましいといえるでしょう。

 

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中原 英臣(なかはら・ひでおみ)

1945年、東京生まれ。医学博士。ニューヨーク科学アカデミー会員。東京慈恵会医科大学卒業。77 年から2 年間、アメリカ(セントルイス)のワシントン大学にてバイオ研究に取り組む。その後、山梨医科大学助教授、山野美容芸術短期大学教授を経て、現在、新渡戸文化短期大学学長、早稲田大学講師。おもな著書に『ウイルス感染から身を守る方法』(河出書房新社)、『こんな健康法はおやめなさい』(PHP 研究所)、『テレビじゃ言えない健康話のウソ』(文藝春秋)などがある。

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『やさしい家庭の医学 早わかり事典』
(中原英臣[監修]/KADOKAWA)


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この記事は書籍 『やさしい家庭の医学 早わかり事典』からの抜粋です

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