「なんだか疲れやすくなった」「年々体力が落ちていく」など、疲れやすさを自覚している方は多いと思います。ですが、そもそも疲れとは何でしょう?そこで、疲労研究家で、大阪市大学大学院疲労医学講座特任教授である梶本修身先生に、最新の疲労科学研究で分かった、疲労の正体とともに、疲労を改善する生活習慣について伺ってみました。
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肌に受ける紫外線にもご注意! 疲労の原因を徹底的にカット
「目と同様に、肌に紫外線を受けた場合にも大量の活性酸素が発生します。そのため、疲労予防のためにも、日常的な紫外線対策が重要です」と梶本修身先生。
まずは紫外線を避けること。紫外線は、反射、散乱しやすい性質を持ちます。日陰でも明るいのは太陽の光がアスファルトやガラスに反射して、空気中で散乱して届いているためで、必ず紫外線も含まれています。
朝夕の紫外線は強くないからと、安心するのも禁物です。紫外線が降り注ぐのは、正午を中心とする時間帯がピークですが、朝夕は、太陽が低い位置にあるため、太陽が高い所にある時間帯よりも、紫外線が目に入りやすくなります。また、紫外線の中にはガラスを通過するものもあるため、建物の中でも紫外線を浴びています。紫外線カット効果のあるカーテンやブラインドを上手に利用しましょう。
紫外線対策に役立つUVインデックスを活用しましょう!
UVインデックスとは、紫外線が人体に及ぼす影響の度合いを分かりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したものです。気象庁では、日々の紫外線対策を効果的に行えるよう、インターネットサイトで公開。また、テレビなどの天気予報でも、紫外線情報を伝えているものが多くあるので、日々の活動の参考にしましょう。
1~2 弱い
安心して戸外で過ごせます。
3~5 中程度
6~7 強い
日中はできるだけ日陰を利用しましょう。できるだけ長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用します。
8~10 非常に強い
11+ 極端に強い
日中の外出はできるだけ控えましょう。必ず長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用します。
出典/WHO:GlobalSolarUVIndex-APracticalGuide-2002
取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/黒崎 玄
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梶本修身(かじもと・おさみ)先生
東京疲労・ 睡眠クリニック院長、医師・ 医学博士。大阪市立大学 大学院疲労医学講座特任教授。「産官学連携疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。著書の『すべての疲労は脳が原因』(集英社)は、 シリーズ累計18万部を超えるベストセラー。