年齢とともに骨をスカスカにしてしまう恐ろしい病気が骨粗しょう症。現在では50代以上の女性の30パーセント以上が発症しているという、身近な病気です。今回は骨粗しょう症の発症を避け、骨を健康に保ち続けるための方法をピックアップしました。
骨粗しょう症が起きる仕組み
昨年放送された「その原因、Xにあり」(フジテレビ系)は「間違いだらけの健康対策」について特集。その中で、「骨粗しょう症予防にカルシウムだけでは不十分!?」というコーナーが登場しました。
コーナーの冒頭ではまず、街行く人に骨粗しょう症対策についてインタビュー。「味噌汁に小さい煮干しを入れて食べる」「小魚はよく食べます」「ヨーグルトとか。ジャコとか食べてます」といった、カルシウムの摂取を意識した回答が多く見られました。
しかし慶応義塾大学整形外科学の宮本健史先生は、「カルシウムを摂っていても骨粗しょう症になることはあるんです」と、衝撃の事実を明らかに。
骨は、古くなった骨を破壊する「破骨細胞」と骨を修復する「骨芽細胞」という2種類の細胞から成り立っています。骨芽細胞が修復を行う時にサポートするのがカルシウム。しかし20代前半から破骨細胞の数が増えていき、カルシウムの摂取だけでは破壊のスピードに修復が追いつかなくなってしまうのです。
宮本先生も、骨粗しょう症を防ぐためには「骨の破壊を抑制することが重要になってきます」と強調していました。
骨をサポートする意外な飲み物
では、破骨細胞の働きを抑えるにはどうすればいいのでしょうか。番組で紹介された方法は、なんと紅茶の摂取。宮本先生は「紅茶に含まれるテアフラビンという成分には破骨細胞を減らす効果がある」という新説を唱え、マウスを使用した実験データを開示しました。正常なマウスとテアフラビンを投与したマウスの体を調べると、テアフラビンを投与したマウスの破骨細胞が通常の半分になったそうです。
最新研究によると、テアフラビンを多く含む紅茶は「アッサムティー」や「ダージリンティー」など家庭でも手軽に飲める種類ばかり。ネット上では「牛乳以外にも骨に良い飲み物あるんだなあ」「紅茶が骨粗しょう症予防になるって初めて聞いた!」「家にアッサムティーのストックないのが悔やまれる...」と反響の声が上がりました。
破骨細胞が活発化するのは睡眠時なので、紅茶を飲むタイミングは夕食後がおすすめです。骨の健康が気になる人は、食後の一服を紅茶にしてみてはいかが?