更年期は自分を見つめ治す時期です/更年期障害(17)

pixta_26173829_S.jpg40代半ばを過ぎて妙にイライラすると感じたら、更年期が始まっているかもしれません。更年期は、思春期と並ぶホルモンの大変動期で、疲労や肩こり、のぼせなど、これまで感じなかったさまざまな不調が起こりやすくなります。ひどくなると、更年期障害と呼ばれ、日常生活に支障をきたすこともあります。

この大変動期をできるだけ心地よく過ごすにはどうしたらよいのか、飯田橋レディースクリニック院長の岡野浩哉先生にお伺いしました。今回はその17回目(最終回)です。

前の記事「そのうつ症状、本当に更年期によるものですか?/更年期障害(16)」はこちら。

 
生活習慣を見直し、健康診断も積極的に受診を

更年期や閉経は、女性ならば誰でも経験する体の変化です。この変化を、あなたはどうとらえますか? 中には、「もう女性ではなくなる」と、悲観的にとらえる人もいるかもしれません。エストロゲンが減少して更年期のつらい症状に悩まされたり、将来、病気のリスクが増したりするのは事実ですが、悪いことばかりではありません。

月経痛や、生理前に感じるイライラや情緒不安定、頭痛、むくみなどのPMS(月経前症候群)、子宮筋腫などといったエストロゲンに関連して起こる症状は、閉経するとラクになります。毎月のように月経に悩まされてきた人ほど、閉経による解放感が大きいようです。

「更年期の不調は体からのメッセージ。それまでは女性ホルモンが体を守ってくれていましたが、今度は自分自身が体のことをきちんと考えるべき時期がやってきたということです。それまで健康診断を受けてこなかった人は、健康を振り返るためのいいタイミングと考え、検査を受ける。バランスのとれた食事や適度な運動ができているか、良質な睡眠がとれているかなどの生活習慣も見直してみましょう」とは、飯田橋レディースクリニック院長の岡野浩哉先生。

更年期による不調をきっかけに、それまでの生活習慣や自分の考え方などを見つめ直すことは、いま感じている不調を少しでもラクにすると共に、この先の病気のリスクを減らすことにもつながります。

更年期は、女性ホルモンが分泌されない状態に体が慣れるために必要な期間。人によって、更年期障害と呼ばれるつらい症状が出る人もいますが、約8割の人は、多少の不調を感じながらも乗り切れる程度の症状です。

生活に支障が出るようなつらい症状の場合は、不安がらずに婦人科や更年期外来を受診しましょう。ホルモン補充療法や漢方療法などの治療により、つらい症状は必ず改善できます。また、更年期による症状だと思っていたら、別の病気によるものだったということも少なくありません。自己判断せず、医師の診断を仰ぎましょう。

更年期は、自分の体との付き合い方を見直すために必要な期間と前向きにとらえ、上手に付き合っていきましょう。

 

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取材・文/笑(寶田真由美)

<教えてくれた人>
岡野 浩哉(おかの・ひろや)先生

飯田橋レディースクリニック院長。群馬大学医学部卒業後、同医学部附属病院産婦人科、 東京女子医科大学産婦人科などで臨床経験を経て、平成20年に飯田橋レディースクリニック設立。 「患者にやさしい医療」をモットーに、新聞・雑誌等メディアへ執筆多数。

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