健康状態を確認するためのバロメーターの1つに「血圧」があります。みなさんは血圧と聞くと、高血圧だけが体にとってよくないと思っていませんか?確かに、高血圧は動脈硬化や脳卒中の原因として注視されています。でも、実は血圧は高さのみならず、急激な乱高下、いわゆる「乱れ血圧」も要注意なんです。
『毎日が発見』2018年2月号では、この「乱れ血圧」についての理解を深めるための詳しい説明や、正しい血圧測定方法などを紹介しつつ、乱れ血圧撃退のための"減塩あったかスープ"レシピが紹介されています。そこで今回は、このスープ2品を実際に作ってみました。
そもそも「乱れ血圧」って何?
血圧は、日常的な行動、環境、感情などで上昇・下降しますが、この動きが急激過ぎたり、乱高下する場合が要注意で、このような状況を「乱れ血圧」と言います。この「乱れ血圧」によって血管が傷み、命に関わる病気に繋がることもあります。「乱れ血圧」は、加齢などで血圧を安定させる機能が衰えてくると引き起こしやすいと言われていますが、その原因としては食事、運動、ストレスなどの生活習慣が影響しているようです。
<「乱れ血圧」撃退減塩あったかスープ その1>
昆布の優しいうまみが体に染みわたる
「キャベツ・にんじん・玉ねぎ・かぼちゃと鶏肉の和風ポトフ」
「乱れ血圧」の原因の1つに食事がありますが、やはり血圧と関係してくるのは"塩分"です。そこでここからは、乱れ血圧にならないための管理栄養士・堀千佐子さん考案"減塩あったかスープ"2品をご紹介します。
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(1)「キャベツ・にんじん・玉ねぎ・かぼちゃと鶏肉の和風ポトフ」
<材料>(2人分)
鶏もも肉...160g
にんじん...1/4本
玉ねぎ...1/4個
かぼちゃ...30g
長ねぎ...6cm
昆布...3cm1枚
水...300ml
キャベツ...1/6個
こしょう...少々
<作り方>
1) 鶏もも肉を一口大に切り、フライパンで皮目がきつね色になるまで焼きます。
2) 鍋に昆布と水、1の鶏肉、乱切りにしたにんじん、玉ねぎ、斜め切りにした長ねぎを入れて火にかけます。沸騰したら、馬蹄形に切ったかぼちゃと、ざく切りにしたキャベツを入れ、火が通ったら器に盛ります。最後に、せん切りにした長ねぎを飾り、こしょうをふれば完成です。
まず1品目は、昆布から出た出汁だけで煮込んだ、野菜盛りだくさんの和風ポトフレシピです。通常、ポトフと言うと、コンソメや塩などで味付けしたスープでじっくりコトコト煮込むことが多いですが、ここでは昆布だけを使い、昆布から出てくるうまみを最大限に活用しました。これにより、減塩が可能に。
また、この出汁に鶏肉の脂と野菜の甘み、こしょうが加わって、優しい中にも奥深い味わいがあるポトフになり、食べる度に「ほっ」としてしまうほど、癒し効果抜群でした。疲れている時でも、ささっと食べられ、お腹もいっぱいになれるボリューム満点スープですよ。
次回は、「乱れ血圧」撃退 減塩あったかスープ2品目をご紹介します。
写真・文/JUNKO