体に代謝のできない余分な水がたまると、むくみをはじめとしたさまざまな問題が起きます。そうした水分を「水出し」をすれば、むくみ太りが解消する上、冷え性、肌トラブル、肩こり、下痢や便秘なども改善します。
まさに、美容と健康のためにいいこと尽くしの水出し。まずは「食品」から意識してみませんか。漢方には、「陽性食品」と「陰性食品」という考え方があります。水出しするためには、水分の少ない「陽性食品」を取りましょう。
前の記事「いくつ当てはまる?「むくみの原因チェック」」はこちら。
陽性食品は水出し体質を作るのに効果的です
陽性食品は、寒い土地原産で冬が旬、濃い色、水分が少ないものが多いという特徴があり、体を温める食べ物と言われています。ですから、陽性食品を積極的に取り入れることには、体が温まって血の巡りが良くなり、水分を排出しやすい体質に変わっていく効果があるのです。
では、陰性食品を取ってはいけないのかというと、そうではありません。陰性食品を取る際は、体を温める陽性食品の調味料をプラスするよう心がければ良いのです。例えば、みそ、しょうゆなどです。また、しょうがや七味唐辛子などは体を温める効果が強いのでお勧めです。
どのようなものが陽性、陰性の食品なのでしょうか?
●体を温める陽性食品
りんご、さくらんぼ、ごぼう、レンコン、にんじん、しょうが、黒砂糖、玄米、そば、漬物、チーズ、海藻類、卵、赤身の肉や魚、たらこ、ちりめんじゃこ、鮭、かに、紅茶、黒豆など
●体を冷やす陰性食品
バナナ、みかん、すいか、白菜、レタス、バター、マヨネーズ、白米、うどん、牛乳、豆乳、緑茶、コーヒー、コーラなどの清涼飲料水など
以上が陽性食品、陰性食品の代表的な例となります。
では最後に、水出しに役立つ、体を温めるドリンクを紹介しましょう。
~朝食の代わりにぴったり~
『にんじんとりんごのジュース』
【材料・作り方】
1・にんじん2本、りんご1個を洗う
2・皮はむかずに小さく切り芯を取る
3・ジューサーにかける。コップ2杯半分(約440ml)が完成
~1日に3杯以上飲むのがオススメ~
『しょうが紅茶』
【材料・作り方】
1・しょうがを洗い、皮が付いたまますりおろす
2・カップに紅茶を注ぎ、1ですりおろしたしょうがを小さじ2杯ほど入れる
3・黒砂糖やハチミツを好みで加えて飲む
すべての基本、「食」から水出し生活を始めてみてはいかがでしょうか?
イシハラクリニック副院長 内科医 石原新菜(いしはら にいな)先生
1980年、長崎市生まれ。帝京大学医学部卒業。漢方薬処方を中心とした診療を行う。免疫力を活かした治療を心がけている。冷えや更年期障害など、女性ならではの問題を研究。