砂糖より健康に良い天然の甘味「糀甘酒」。発酵の力が腸内環境を整えて免疫力アップ!

「糖質」が大幅にカットされ、さらに免疫力も上がる調味料があるとしたら...。実はあるんです! それが「飲む点滴」とさえ言われ大ブームを起こした「糀甘酒」です。「砂糖を糀甘酒に置き替えるだけで糖質80%オフ、しかも350種以上の栄養成分があるので体の調子が整います」と調味料研究の第一人者・前橋健二さんは語ります。そこで、発酵調味に精通する前橋さんの著書『砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案』(アスコム)から、「糀甘酒」の効果や使い方、また料理研究家・あまこようこさんと共に考案したレシピの一部をお届けします。

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自然の恵みと発酵の力が融合それが「糀甘酒」

「糀甘酒」のつくり方は非常にシンプルで、米こうじに炊いたご飯と水を混ぜて発酵させるだけです。

もちろん、発酵を促すために温度には気を配らなければなりませんが、たくさんの材料を用意したり、複雑な作業工程を経たりする必要はありません。

ご家庭にある炊飯器を活用すれば、誰でもつくることが可能です。

市販されている「糀甘酒」を使えば、もっともっと手軽に生活にとり入れられます。

材料となるお米も米こうじも、それ自体は甘いものではありません。

しかし、時間が経過して「糀甘酒」にその姿を変えると、不思議なことにうまみが増し、さらには甘みが備わります。

これが、発酵のもつ力です。

こうじ菌に含まれるプロテアーゼという消化酵素が、お米のタンパク質をアミノ酸やペプチドに変換して、うまみを引き立てます。

同様にアミラーゼという消化酵素が、お米のでんぷんをブドウ糖やオリゴ糖に分解して、甘みを生み出します。

「糀甘酒」のうまみと甘みは、人工的につくられたものではありません。

発酵という自然の力がもたらした、100%天然モノなのです。

「糀甘酒」の起源については諸説あり、明確にはわかっていませんが、庶民の飲みものとして一般に定着したのは、江戸時代のことと言われています。

国内における生産技術が未熟で、主流はまだ輸入品だった砂糖がとても高価だったこともあり、「糀甘酒」は甘味料としても重宝されていました。

現在は砂糖が廉価に手に入るようになったためその常識は変わりましたが、砂糖だけにしてしまうのはもったいないことです。

なぜなら、砂糖はほぼ「ショ糖」という単一の甘み物質でできています。

それに対して「糀甘酒」は、複数の甘み物質を含み、うま味と健康効果をあわせもった複合物質の甘味料です。

同じ甘みをつけるなら、健康効果もセットで得られたほうが断然お得ではありませんか。

安心・安全で、甘くておいしいだけでなく、健康まで促進してくれる「糀甘酒」に、日本人は再注目すべきと考えます。

これを機に、料理やお菓子づくりの際に使用する砂糖を、すべて「糀甘酒」に置き換えてみてはいかがでしょうか。

350種類以上の栄養成分が免疫力の急上昇を支える

「糀甘酒」に含まれる有効成分は、350種類以上と言われています。

砂糖でも上白糖は数種のミネラルなどを含んでいますが、これと比べてもおよそ60倍にあたります。

ただしこれは検出された成分のことであって、実際にはそんなレベルではなく膨大です。

「糀甘酒」は米に含まれるそれぞれの成分が、こうじ菌の働きで無限数に変化しているからです。

ほんの数種の微量成分しか含まない砂糖と比べものになりません。

「糀甘酒」に含まれる成分それぞれの栄養や機能性について、すべて解明されているわけではありませんが、人間の体に良い影響を与えていることはわかっています。

発酵食品の健康効果は、実験よりも先に、長い食経験によって保障されているものがほとんどです。

特定の成分だけを取り出した実験データによる検証は、時にひっくり返ることもあります。

発酵食品のひとつである「糀甘酒」は、日本人の健康を支えてきた実績があり、これはそこら辺の新商品には真似できないことです。

科学技術が進歩した現代になって、ようやく後付けで健康効果が証明されつつあるのです。

まずは、人間の体内では生成することのできないビタミンB群で、こうじが発酵する際に生み出されます。

含まれるのはビタミンB1、B2、B6、葉酸など。

これらは主に、糖質などのエネルギーを素早く体内にとり込むのを助け、疲労の回復を促す働きをしてくれます。

こうじはブドウ糖もつくりますので、ビタミンB群のサポートによって、たちまち体を元気にしてくれるのです。

また、オリゴ糖は乳酸菌をはじめとする善玉菌のエサになることで、病気予防に不可欠とも言える腸内環境を整える役割を担います。

食物繊維が豊富に含まれていることも、腸内環境改善という観点からは見逃せません。

ほかにも、血圧を下げる効果があると言われるペプチド、悪玉コレステロールを減らすレジスタントプロテイン、持久力や筋力を高めてくれるアミノ酸など、「糀甘酒」に含まれる有効成分は枚挙にいとまがありません。

なお、免疫を上げるために大切なこととして、体力をつけることと、腸内環境を改善することが挙げられますが、糀甘酒にはどちらの効果もあります。

免疫細胞を強力にサポート腸を整えるオリゴ糖のパワー

腸内環境を整えることが免疫力アップにつながる、ということについてもう少し詳しく解説していきます。

腸というと、胃に送り込まれた食べものが消化され、不要となった排泄物(すなわちウンチ)が通る管と認識されている方が多いかもしれませんが、実はそれ以外にもさまざまな役割を果たしている、とても重要な器官です。

「腸は免疫を司る臓器」とも言われており、体内に存在する免疫細胞の7割が腸に集中しており、腸内にはおよそ1000種類、100兆個の腸内細菌が存在していると言われています。

腸の中に生息する細菌の集まり(腸内フローラ)において、善玉菌を優位にすると免疫機能が上がりますので、美容と健康を促進するためには、とにかく腸をキレイにすることが大切です。

病気になりたくなかったら、常日ごろから腸内環境を整えることを心掛けましょう。

腸内環境を整えるために必要なのは、善玉菌のエサになってくれるオリゴ糖や食物繊維などを豊富に含んだ食品を摂取すること。

「糀甘酒」には米でんぷん由来のイソマルトオリゴ糖をはじめとする各種のオリゴ糖や、水溶性および不溶性の食物繊維が豊富に含まれます。

「糀甘酒」を飲むと、オリゴ糖や食物繊維によって元気になった善玉菌が、乳酸や酢酸をつくって腸内を酸性環境にしたり、腸粘膜にバリアを張って、悪玉菌の増殖を防いでくれます。

不溶性の食物繊維は腸内を刺激してぜんどう運動を活発にし、お通じを改善してくれます。

また、「糀甘酒」に含まれるたくさんの酵素によって消化吸収がスムーズになり、ストレスや疲労を感じにくくなります。

そして、免疫力がアップすれば、健康的な体を維持できるようになるのです。

免疫力の強い人は、たとえ病気になってしまったとしても、回復が早いという特徴があります。

病気予防という目的だけにとどまらず、回復力を高めるという意味においても、「糀甘酒」を飲み続けることは推奨できるのです。

日常はもとより、風邪をひいたときこそ「糀甘酒」。ぜひ、この習慣を身に付けるようにしてください。

【まとめ読み】『砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案』記事リストはこちら!

H1_砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案.jpg飲む点滴「糀甘酒」を砂糖代わりに使うとさまざまな健康効果が期待できます。3章では具体的な使い方がわかるレシピ紹介も。

 

前橋健二(まえはし・けんじ)
2016年より東京農業大学応用生物科学部醸造科学科の教授を務め、日本の調味料研究の第一人者として活躍中。発酵における微生物と成分変化、発酵調味料、味の解析や味覚の仕組みなど「発酵」と「味」について多方面から科学的アプローチを続けている。「世界一受けたい授業」など多数のメディアにも出演

あまこ ようこ
テレビや雑誌などを中心に活躍している人気の料理研究家、フードコーディネーター。「料理は人をつなぎ、驚きを与え、夢や希望も運んでくれる」を合言葉に料理を通した健康に役立つ活動を行っている

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『砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案』

(前橋健二&あまこようこ/アスコム)

飲んでよし! 調味料にするもよし! しかもアルコール0%。江戸時代から庶民に親しまれてきた天然の甘味料「糀甘酒」。その効果に注目し、長年研究を続けてきた発酵食品の第一人者が「糀甘酒」を調味料として扱うメリットや使い方、そして料理研究家と一緒にレシピもまとめた一冊。最近糖質が気になり、食生活改善を目指すあなたにオススメです。

■『砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案』の紹介動画もチェック!

※この記事は『砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案』(前橋健二&あまこようこ/アスコム)からの抜粋です。
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