まずは1日に必要なエネルギー量を知る/糖尿病〝食べて改善″レシピ(2)

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必要なエネルギー量をとることが基本

自分がいったい1日に何カロリー必要なのか? 実は知らないことがほとんどです。身長が分かれば計算式で必要エネルギー量が簡単に算出できるので、一度、自分に必要なエネルギー量を計算してみてください。

必要なエネルギー量を上回って食事をとっていれば、血糖値もHA1c(ヘモグロビンエーワンシー)も高くなります。反対に必要エネルギー量に満たないと栄養不足になります。自分に必要なエネルギー量をとることが大切です。最低でも1600kcalが必要で、エネルギー不足になると人間は生きていくために肉体を分解してエネルギーを生み出します。一番に狙われるのは、体のたんぱく質組織。脚のすねの筋肉がエネルギーとして分解されて使われるので、脚が細くなり、歩いていてもフラつくようになってしまいます。

前の記事「糖尿病のレシピはこうやって調理する!/糖尿病 〝食べて改善″レシピ(1)」はこちら。

  

1日に必要なエネルギー量と3食のエネルギー量の分け方

(1)標準体重を出します

身長(m)× 身長(m)× 22 =標準体重(kg)
※上記の式に当てはめて計算すると自分の標準体重を算出できます。
例)身長170㎝の人の場合 1.7×1.7×22=63.58㎏

(2)標準体重に運動量別のエネルギー量(下記参照)を掛けます

■事務職や主婦など、主に室内で生活している人......標準体重×25kcal
■セールスマンなど、外に出歩くが、重労働ではない人......標準体重×30kcal
■肉体労働者など、重労働をしている人......標準体重×40kcal
※例えば、身長が170㎝で、主に室内で生活している人だとすると、
1.7m×1.7m×22=63.58kg(標準体重)
そして、63.58kg×25 kcal=1589.5kcal≒1600kcal
1日に必要なエネルギー量は約1600kcalとなります。
ただし、これはあくまでも目安なので、糖尿病の方の正確な指示エネルギー量は医師に相談してください。1600kcal以下になる場合は1600kcalに繰り上げます。

(3)必要なエネルギー量を1日3食、ほぼ均等に分けます

1日に必要なエネルギー量が分かったら、次にそれを朝昼晩の3食に分配します。例えば、1日1600kcalなら、朝食で500kcal、昼食で500kcal、夕食で600kcalと分けます。人は寝ていても呼吸をしますし、体温も一定に保たれます。生きるのに最小限必要なエネルギーを基礎代謝といいます。最高齢の成人や標準体重が軽い人でも基礎代謝量は約1400kcalで、他に日常活動をするエネルギーが最少でもさらに200kcalは必要です。どんな人でも最低1600kcalは必要なため、最近の糖尿病の食事療法は1日1600kcalをベースにしています。

  

取材・構成・文/石井美佐

  

次の記事「糖質オフで主食をとらないのは、実は危険です/糖尿病〝食べて改善″レシピ(3)」はこちら。

  

村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
<教えてくれた人>
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。糖尿病、生活習慣病予防・改善のための栄養バランスのよいレシピを開発。日本栄養士会主催の特別保健指導にも あたっている。
この記事は『毎日が発見』2017年10月号に掲載の情報です。
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