【長生きの重要成分】BCAAについて医師が解説。筋肉・疲労回復・肝機能を支える「信頼の成分」

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『医者が考案した たんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』 (土田 隆/アスコム)第2回【全7回】

『100歳まで元気に歩くカギは、筋肉の材料「たんぱく質」の摂り方にあります』と話すのは、土田 隆医師。 その著著『医者が考案した たんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』の「長生きスープ」は、不足しがちなたんぱく質を効率よく配合した、土田先生考案の一杯です。その秘密は、スープのもとに含まれるBCAA(ビーシーエーエー)と呼ばれるアミノ酸。このBCAAは筋肉の材料となり、強い足腰や疲れにくい体を作るために欠かせません。土田先生によると、同じたんぱく質食材でも、このBCAAの含有量で、健康=長生きへの効果は大きく変わってくるそう。今回はこの本の中から、一生モノの元気な体を手に入れるためのヒントをご紹介します。

※本記事は土田 隆 (著)による書籍『医者が考案した たんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』から一部抜粋・編集しました。

"長生き"の主役は必須アミノ酸・BCAA!

「たんぱく質とはつまり、アミノ酸の集まりである」ということはご理解いただけたでしょうか。

さらにアミノ酸にフォーカスするならば、そのなかでも「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」という3つに目を向ける必要があります。

私たちの体に必要なアミノ酸は、全部で20種類。

そのなかには、体内で作ることができない、もしくは作れてもごくわずかなために食品からとるべき「必須アミノ酸」が9種類、体内で糖質や脂質から作り出すことのできる「非必須アミノ酸」が11種類あります。そして、筋肉作りにとりわけ大きな働きをするのが、3つの必須アミノ酸なのです。では、なぜこの3つが筋肉にとって特に重要なのかを知るために、それぞれの役割を見てみましょう。

まず、「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」を総称して「BCAA」と呼びます。BCAAとは、「Branched Chain Amino Acid(ブランチドチェーンアミノアシッド)=分岐鎖アミノ酸」の略。

このBCAAという言葉は、このあとで何度も登場する重要なキーワードですので、ぜひ覚えておいてくださいね。

それでは、バリンから説明していきましょう。

私たちの体は、たんぱく質と一緒に窒素という成分をとり入れています。血中でこの窒素とたんぱく質のバランスがくずれると、体は筋肉のたんぱく質をアミノ酸に分解して、足りない栄養を補おうとすることがあります。その結果、筋力の低下の原因になることも。

そんなときに役立つのが、バリンです。バリンには、体の中の窒素のバランスを整えながら、筋肉の分解を防ぎ、成長をサポートする働きがあるからです。

また、「アルブミン」という主に肝臓で作られるたんぱく質を増やし、肝機能をサポートする働きもあります。

ロイシンは、BCAAのなかでも"司令塔"のような存在です。体の中で、筋肉を作る働きを促したり、筋肉を分解しすぎないようブレーキをかけたりして、筋肉をちょうどいいバランスで保つ働きをします。

さらに、運動とあわせてロイシンをとることで、体の中で「筋肉を作りなさい」という指令を出す"エムトール"という物質が活発になります。

だからこそロイシンは、筋肉作りをサポートするために、特にしっかりとりたい成分なのです。

また、弱った肝臓をいたわり、肝機能の向上を促す働きもあります。

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残るイソロイシンには、体の新陳代謝を支える「甲状腺ホルモン」の働きを助け、筋肉の成長を促す役割があります。さらに、スタミナを保ち、疲れにくい体を作るのにも効果的。なぜならイソロイシンは、糖質を、運動時のエネルギー源になる"グリコーゲン"という形で体に貯めておくよう促してくれるからです。

また血管を広げ、柔らかくして、血流をよくし、筋肉も強くします。

さらに、脳からの指令と体の動きとをつなげるサポートをすることで、判断力や反射速度などを向上させます。

このように、BCAAは筋肉を作り、よい筋肉のコンディションを保つために欠かせません。BCAAがたっぷり入った「長生きスープ」を飲めば、自然と筋肉がつきやすく、維持しやすい体になっていきます。

もちろん、BCAAをとると同時に運動もすれば、さらに効率よく筋肉に変えていくことができるでしょう。

ほかにも、BCAAには疲労物質をエネルギーに変換させるサイクルをスムーズに回す働きがあります。簡単に言えば、BCAAをとれば疲れが取れやすくなるということです。また、運動後にとることで、傷ついた筋肉を素早く修復し、筋肉痛を軽減させることにもつながります。

筋肉の材料になるだけでなく、疲労回復や筋肉痛をおさえる効果まで期待できるのですから、まさに一石二鳥。

さらに、体の中でグリコーゲンや脂肪を分解して作られるエネルギーが足りなくなると、BCAAが"代わりのエネルギー源"として使われるようになります。

筋肉のためだけでなく、毎日を元気に過ごすためにもBCAAが欠かせないのです。

なお、BCAAを運動前に摂取すると、脂肪が燃えやすくなることも認められています。運動の前と後、どちらにとっても嬉しい成分なのですね。

それからもう一つ。それぞれの働きを見てもらうとわかる通り、BCAAは肝機能向上にも役立っています。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気により機能が落ちても気づきにくい場所です。炎症に気づかず放置すれば、肝硬変や、ひどい場合は肝がんまで発展する可能性も。日ごろからBCAAをとり、肝臓をいたわるようにしましょう。

いつまでも自分の足で歩き、健康でいるためには筋肉が不可欠。その認識が浸透したいまでこそ、BCAAという言葉を耳にする機会も増えましたが、じつは肝臓の病気の治療にはずっと使われてきたアミノ酸です。医療の現場には、すでに浸透している信頼の成分なのです。

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※本記事は土田 隆 (著)による書籍『医者が考案した たんぱく質をたっぷりとる長生きスープ』から一部抜粋・編集しました。
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