
『となりの先輩患者 自分で改善する変形性膝関節症・ひざ痛』 (川内 雅和/KADOKAWA)第5回【全7回】
「ひざの痛み」に悩むあなたへ。書籍『となりの先輩患者 自分で改善する変形性膝関節症・ひざ痛』(KADOKAWA)は、つらいひざの痛みを乗り越え、「痛みなく歩けるようになった先輩患者さんの実践法」を集めた一冊です。理学療法士であり予防と治療のプロフェッショナルである川内 雅和氏が、実践しやすい生活の工夫や効果的な運動法を丁寧に紹介してします。膝の疲れをやわらげるマッサージ法や再発を防ぐ生活習慣など、生活全体を見直すトータルな改善方法がわかります。今回はこの本の中から、「痛みなく歩ける毎日」を取り戻すために知っておきたいことをご紹介します!
※本記事は川内 雅和(著)による書籍『となりの先輩患者 自分で改善する変形性膝関節症・ひざ痛』から一部抜粋・編集しました。
【朝のちょこっと習慣】運動不足も運動のしすぎも悪化の原因 1日の運動計画を正しく立てる
運動は、筋力の増加や体重の減少に役立ったり、軟骨に栄養が届いたりと、ひざを守ることにつながります。しかし、ひざの痛みのために「運動不足」になる人も、運動の効果を知ってがんばりすぎて「運動しすぎ」になる人もいます。どちらもひざの状態を悪化させる原因になります。ちょうどよい運動をするために、1日のなかで運動の時間や種類を割り振る「運動計画」を立てることをおすすめします。
運動計画は季節や天気、その日の予定に合わせて自由に変えます。「今日は買い物へ行くから、散歩はしなくてもいいな」「雨で散歩に行けないからテレビを見ながらトレーニング」など、1日の運動量を調整しましょう。
計画を達成できたら自分を褒めて、毎日コツコツと続けて筋力をつけましょう。ただし、体にタンパク質が足りていなければ、どれだけ運動してもなかなか筋肉はつきません。"朝タン"とセットで行うことが大切です。
【ワンポイント】運動は貯金できない
運動は貯金できず、「2万歩で3日分歩いた」というわけにはいきません。一度に30分でも朝・昼・晩に10分ずつでも効果は同じです。毎日適量を続けましょう。
運動は1日の合計で考える
1 日の運動量の目安
ウォーキング
65歳以上▶6000歩
65歳未満▶8000歩
+痛みや原因に合ったトレーニング
⇒1日の予定を書き出して予定のなかに運動を組み込む
「歩数を増やすためにお昼は出かける」「歯を磨きながら1つトレーニング」など1 日のなかで運動しやすいタイミングを見つけて、予定を立てる。
毎朝計画するメリット
その日の予定や天気に合わせられる
歩数が少なくなりそうな日はトレーニングを増やしたり、外出が多い日はトレーニング
を減らしたりする。そうすることで、日によって運動量をちょうどよく調節できる。
体も気持ちも準備できる
朝に予定を決めてから運動することで、体が目覚めないうちに運動してひざを痛めることを防ぐことができる。また、いつどのくらい運動するかを決めることで、やる気も出る。
※参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」








