【脂肪肝専門医が考案】一皿でタンパク質9g!「鶏むねひき肉スープストック」の秘密

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『肝臓から脂肪を落とす 脂肪燃焼スープ』 (尾形 哲/KADOKAWA)第4回【全8回】

日本人の成人の3人に1人が脂肪肝と推計される現在。肥満解消と脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来「スマート外来」の担当医・尾形哲先生が、肝臓脂肪を落とすためにすすめているのが、「脂肪燃焼スープ」です。これは、鶏むねひき肉を使った「スープストック」を活用し、一食で必要なタンパク質をしっかり摂取できるスープのこと。先生の著書『肝臓から脂肪を落とす 脂肪燃焼スープ』(KADOKAWA)では、豊富な食物繊維と、代謝を高める食材を組み合わせることで、低糖質なのに満腹感が持続する脂肪燃焼スープの数々を掲載しています。今回はこの本の中から、体の内側から健康を取り戻し、元気な毎日を送るためのヒントをご紹介します。

※本記事は尾形 哲(著)による書籍『肝臓から脂肪を落とす 脂肪燃焼スープ』から一部抜粋・編集しました。

鶏むねひき肉で作る「BCAAスープストック」が筋肉を守る

脂肪燃焼スープで一皿20g以上のタンパク質を摂れるのは、単に具に高タンパク食品を増量しているからではありません。

そのカギを握るのが、"鶏むねひき肉で作るスープストック"です。

鶏むねひき肉は、豊富なタンパク質を含むだけでなく、短時間でうまみを引き出すことができ、しかも手軽に入手しやすい三拍子揃った逸材。脂肪燃焼を目的とするスープにぴったりな食品です。

代表的なだしの材料である昆布とかつお節では摂れるタンパク質量が少なく、豚骨スープやブイヨンは煮込み時間がかかって家庭向きではありません。

鶏むねひき肉なら、時間も手間も少なく、一皿に約9gのタンパク質を含む、おいしいスープストックを作れます。

一皿で約9gというのは、一食で必要なタンパク質量の約半分をまかなえる計算です。まさに、"脂肪燃焼スープのカナメ"といえます。鶏むねひき肉のスープストックがあれば、あとは具を入れて煮るだけで脂肪が燃えるスープが完成します。

鶏むね肉は、高タンパクであることに加え、低脂質です。脂質は消化吸収に時間がかかるので、量が増えると肝臓での代謝負担が大きくなります。その点、低脂質な鶏むね肉なら、代謝がスムーズに保たれます。

魚介類も高タンパクで低脂質な食材ですが、生臭さがあったり、骨やうろこを取る下処理が手間だったりと、スープストック向きではありません。大豆も高タンパクで低脂質ですが、栄養面でいうとメチオニンなど一部の必須アミノ酸が少ないです。

その点、鶏肉は必須アミノ酸を網羅し、質の高いタンパク質を補給できます。

鶏むね肉は消化吸収にすぐれた肉であることも体に優しい理由。繊維が細かい鶏むね肉は胃腸に負担をかけず、ひき肉にすることでさらに消化しやすい状態になっており、体にしみ込むように栄養が届きます。

 
※本記事は尾形 哲(著)による書籍『肝臓から脂肪を落とす 脂肪燃焼スープ』から一部抜粋・編集しました。
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