
『栄養のムダ使いを止めれば不調知らず! 40代が始め時 腸から体を変える本』 (中村 ひろき/KADOKAWA)第2回【全8回】
小学生の頃から20年以上、アレルギー性鼻炎に悩まされてきた鍼灸師の中村ひろきさん。そんな彼が大人になって辿り着いた答えは、意外にも「腸内環境」の大切さでした。食生活を根本から見直した結果、あんなに苦しかった鼻炎の症状が、驚くほど軽くなっていることに気づいたといいます。その実体験をもとに綴られた一冊が、『栄養のムダ使いを止めれば不調知らず! 40代が始め時 腸から体を変える本』(KADOKAWA)。本書では、40代からの体質改善をテーマに、「栄養学」と「心の持ち方」を組み合わせた著者独自のメソッドを解説しています。自分を慈しみながら、不調の根っこから整えていくコツが満載です。
※本記事は中村 ひろき(著)による書籍『栄養のムダ使いを止めれば不調知らず! 40代が始め時 腸から体を変える本』から一部抜粋・編集しました。
腸に炎症があると体にダメージが蓄積する!
「最近すっかり体力がもたなくなった」
「髪や肌に艶がなくなってきた」
わかりやすい不調だけでなく、一見すると老化のせいと思いがちなこれらのサインも、実は腸の炎症と関係がある場合が多いものです。
腸に炎症が起きると、下のように腸が担うさまざまな機能が低下していってしまいます。詳しく説明していきましょう。
消化吸収能力の低下
腸の消化・吸収能力が低下することで慢性的な栄養不足に陥り、全身にさまざまな影響を及ぼす恐れがあります。
・糖質の消化吸収不足...... エネルギーが不足し、疲れやすくなる。集中力の低下、など。
・たんぱく質の消化吸収不足...... 筋力の低下、免疫力の低下、肌、髪、爪の状態悪化、など。
・脂質の消化吸収不足......目や肌の乾燥、関節の痛みやこわばり、など。
また、栄養不足を補おうと、サプリや健康食品で栄養を摂っても、腸に炎症が起き、消化・吸収能力が落ちていると効果はあまり期待できません。どんな栄養を摂取するかだけでなく、消化・吸収がきちんと行われているかを意識する必要があるのです。
免疫機能の低下
腸内には全身の約7割もの免疫細胞が集中していて、免疫システムの要となっています。
腸には、物理的に異物の侵入を防ぐ「物理的バリア」、腸内を弱酸性に保って殺菌力を発揮する「化学的バリア」、侵入してきた異物が体にとって敵か味方かを見分け、敵とみなせば攻撃をしかける「免疫細胞による監視・攻撃」の3つのバリアがあります。
腸のバリア機能が低下すると、本来吸収されるべきでない未消化物や病原菌、毒素などが血中に流れ込み、体内に侵入します。そして、それらがアレルゲンとなって免疫システムが過剰に反応することでアレルギーなどの症状が現れ、結果的に免疫が低下することがあります。
また、自己の細胞を傷つける自己免疫疾患につながる恐れもあります。
腸の蠕動運動の低下
腸の蠕動運動は、排泄に大きく関わります。蠕動運動がうまくいかなくなると、老廃物が腸の中にとどまり、便秘がちになる、お腹が張る、お腹が鳴る、おならが出やすくなるといった症状が出てきます。
ホルモン分泌の低下
腸はホルモンの分泌器官としても大きな役割を果たしています。
特に、「幸せホルモン」と呼ばれ、人の心の安定や幸福感に関わるセロトニンは、約9割が腸でつくられているといわれています。
セロトニンが不足すると、ちょっとしたことでイライラしたり、不安や恐怖を感じやすくなったりと、ストレスへの耐性が下がるともいわれています。その影響で、やる気や集中力が落ち、気分も不安定になりがちです。
さらに、自律神経のバランスが崩れ、めまいや頭痛などの身体的な不調を引き起こすこともあります。
このように、腸に炎症があると、いくつもの機能が低下してダメージが重なり合い、どんどん蓄積していってしまいます。「もう年だから仕方ない」と思い込んで諦めていた不調が、腸の炎症を抑えることで改善するケースは、実はよくあるのです。慢性的な不調がある人ほど、腸の健康を取り戻すことを念頭に置くと効果的だといえます。








