『みるみる筋力アップ 高血圧・高血糖・認知症を予防! 鎌田式 たった10秒スロー筋活』 (鎌田 實/KADOKAWA)第8回【全10回】
いつまでも自分の足で歩いて人生を楽しむには、健康、そして脚力が必要です。
最近、筋肉を鍛えるには、筋肉をゆっくり伸ばしながら力をこめる「伸張性筋収縮」運動のほうが、筋肉が縮むように力を入れる運動よりも筋トレの効果が現れやすいという研究結果が報告されるようになりました。 さらに、運動をすると筋肉からマイオカインという物質が出て、全身の臓器にいい影響を与えることがわかっています。
「伸張性筋収縮運動8秒+短縮性筋収縮運動2秒」の1回10秒で行える筋トレ「10秒スロー筋活」を提唱するのが医師の鎌田 實氏。その著書「みるみる筋力アップ 高血圧・高血糖・認知症を予防! 鎌田式 たった10秒スロー筋活」(KADOKAWA)より、日常生活のスキマ時間にできる脚の筋トレをご紹介します。
※本記事は鎌田 實著の書籍『みるみる筋力アップ 高血圧・高血糖・認知症を予防! 鎌田式 たった10秒スロー筋活』から一部抜粋・編集しました。
【初級】鎌田式かかと落とし
主な筋肉:下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋) すねの前脛骨筋
[回数]1セット20秒×5回 1日3セット
「カーフレイズ」に、つま先の上げ下げを加えて、ふくらはぎとすねを一気に鍛えるのが「鎌田式かかと落とし」です。アキレス腱の柔軟性を高め、つまずかない体づくりにつながります。
1.かかとを上げて9秒キープしたら、ストンと下ろす(カーフレイズ参照)。
2.ゆっくりとつま先を上げていき、ひざを曲げずに上げきった状態で9秒キープしたら、一気にかかとを上げてつま先立ちに。
3.かかとの上げ下げ、つま先の上げ下げをくり返す。
「ながら」アイデア
・外出から帰ったら、玄関の上がりかまちで2セット
・電車やバスが駅に停車したら、つり革につかまり3セット(※)
※車内が混雑している場合は、停車中でも安全に十分注意しながら行ってください。
運動アレンジ【中級・上級】
1セット5回に慣れたら、10回(中級)、15回(上級)などと、1セットの回数を多くする。
運動アレンジ【中級】
「鎌田式かかと落とし」を段差を利用して行うもの。かかとを浮かせた状態でつま先だけを段の上に乗せ、かかとを深く上げ下げする(各9秒間キープ)。ヒラメ筋の伸張性筋収縮が
起こり、より強い筋トレになる。
1.階段の一番下の段や玄関の上がりかまちなど、段差のある場所でかかとをはみ出させた状態で立つ。手すりなどに手を置いて体を支え、足は肩幅に開いて背すじを伸ばす。
2.背伸びをするようにゆっくりとかかとを上げていき、つま先立ちになる。
3.かかとを深く下げる。
注意!
・ 転倒しないように、必ず手すりや家具などに手を置き、体をしっかり支えて行う