退職後のマネープランを考えるうえで、欠かせない要素が「公的年金」。みなさんは、自分がどれくらいの額の年金をもらえるか、きちんと把握しているでしょうか?
いまいちピンときていない方は、日本年金機構から毎年、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」を確認してみましょう。なんとなく読み飛ばしていた文面に、大切な情報が隠れているかもしれませんよ。
まずは年金加入期間のチェックを!
「ねんきん定期便」のハガキ(35・45・59歳のときは封書)では、これまでの年金加入期間が確認できます。ここには、いままで納めてきた年金(国民年金・厚生年金保険)の月数が記載されているので、実際に年金を納めた期間と一致するか、よく確かめてください。
万が一、「ねんきん定期便」に載っている記録に漏れや誤りといった不備があるときには、最寄りの年金事務所に問い合わせましょう。
また、50歳以降に届くねんきん定期便には、「老齢年金の種類と見込額」という欄があります。ここには、老齢国民年金および老齢厚生年金がいくら受け取れるかの見込みが記されています。ただし、受給に必要な加入期間(平成29年8月以降は120ヶ月、それ以前は300ヶ月)を満たしていない場合、見込額は表示されていません。
ねんきんネットでいつでも情報確認!
いつでも自分の年金記録を確認したい、という方におすすめなのが、日本年金機構の「ねんきんネット」というサービスです。
これを使うと、インターネット上でこれまでの年金加入状況を確認できるほか、50歳未満の方でも老齢年金の見込額を試算できます。このほかにも、年金支払いに関する通知書の確認や、日本年金機構への届出書の作成支援機能など、年金に関わるさまざまな情報を受け取れます。サービスの一部は、スマートフォンでも利用可能です。
「ねんきん定期便」に記載されている「アクセスキー」を入力すれば、すぐに登録できます。利用してみたい方は、日本年金機構のホームページにアクセスしてみてください。
日本年金機構の「ねんきんネット」
このように、年金に関する情報を知る手段は、意外と多いものです。漠然と「まあこれくらいだろう」と思うだけでなく、現状をしっかり認識することが、安定したセカンドライフへの第一歩です。
「ねんきん定期便」をしっかり読むことは、今後の人生を考えるよいきっかけになるのではないでしょうか?
文/米沢優利子