孤独=不安? 住職が説く、孤独との付き合い方

孤独=不安? 住職が説く、孤独との付き合い方 pixta_17175590_S.jpg 他人とかかわりながら生活を営む私たち。「孤独」を感じると、どうにも不安になってしまうものです。そんな孤独にはどう向き合えばよいのでしょうか? 
東京・谷中の禅寺「全生庵(ぜんしょうあん)」住職の平井正修さんに伺いました。

「孤独」と向き合う時間を作っていますか?
−−孤独が心を鍛えてくれる

人は一人では生きていけません。誰もが他人とのかかわりの中で生きています。しかし、時にどうしようもなく孤独を感じることがあるものです。それが不安をかき立てることにもなります。
確かに、独りぼっちは寂しいという思いは誰にもあるでしょう。しかし、人とかかわることで、愛憎が生まれたり、打算や損得計算が働いたり、といった煩わしさを背負うことにもなるのです。
そんな煩わしさから離れて、「自由」になる。孤独をそうとらえたら、印象はずっと違ったものになるのではないでしょうか。不安になるのではなくて、むしろ、生きる上で不可欠な時間と思えてきませんか?

「犀(さい)の角のようにただ独り歩め」
お釈迦様もこうおっしゃっていますが、人はもともと孤独なのです。家族、身内を含め、親しい人がどれほどたくさんいようと、人生の最期はたった一人で死んでいかなくてはなりません。そのことも、人が孤独であることを示すものでしょう。
いたずらに群れるより、孤独を体感することのほうが、人生ではずっと大切だという気がします。

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<教えてくれた人>
平井 正修(ひらい・しょうしゅう)さん
臨済宗国泰寺派全生庵住職。日本大学客員 教授。2003 年より、中曽根康弘元首相や 安倍晋三首相などが参禅する全生庵の第七 世住職に就任。全生庵にて坐禅会、写経会 を開催。最新の著書に『三つの毒を捨てなさい』(KADOKAWA刊)。

 
この記事は『毎日が発見』2016年6月号に掲載の情報です。

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