今は現役バリバリで働いている世代の人も、加齢に伴う体の衰えなどは不安になるもの。老後の暮らしに備えて心の準備をしておきたいところですが、実際に"60代"や"70代"を迎えた人はどのような不安を抱えているのでしょうか。
"60代""70代"を迎えるにあたっての様々な不安
昨年、総合マーケティング支援などを行っている「株式会社ネオマーケティング」は、「シニアの食生活と健康意識に関する調査」の結果を公表しました。同アンケートは、60歳~79歳までの男女1,000人を対象に実施。調査項目の中には「あなたは『60歳』という年齢を迎えることについて、健康面での不安がありましたか。55~59歳だったころを思い出してお答えください。また、あなたは『70歳』という年齢を迎えることについて、健康面での不安がありますか。70代の方は65~69歳だったころを思い出してお答えください」という設問が用意されています。
選択できる回答は「非常に不安があった」「少し不安があった」「どちらかと言えば不安があった」「不安はなかった」の4つ(単数回答)。このうち「非常に不安があった」「少し不安があった」の数値を合計して"不安計"が算出されました。
結果を見ていくと、「60歳という年齢を迎えることについて」は8.1%の人が「非常に不安があった」と答え、26.7%の人が「少し不安があった」と回答。これらを合計して34.8%という不安計を記録しています。一方で「70歳という年齢を迎えることについて」の不安計は55.3%。とくに60代の回答では67.0%という不安計を叩きだしており、60歳を迎える時と比べて不安に感じる人が増加する傾向にあるようです。
70代を迎えるにあたり、具体的にはどのような不安を感じているのでしょうか。同アンケートでは70代で不安になる"病気や疾患"についても質問されたのですが、1番多く票を集めたのが「高血圧」で37.9%。2位が「がん(28.8%)」、3位「コレステロール値(25.8%)」、4位「認知症(21.1%)」、5位「糖尿病(18.5%)」と続いています。
70代の最大の不安"高血圧"を改善するには?
70代を迎えることについては、SNSなどでも「一気にしんどくなるって聞いたから不安。なんとか元気に生きられないものか...」「いざ70代になったら老いを受け入れられなそう」といった書き込みがされています。
とはいえ70代になっても健やかに生活を送りたいもの。前述のアンケートでは「高血圧」が不安になる病気や疾患"の1位になっていましたが、以前「ガッテン!」(NHK)では"タオルグリップ法"という血圧を下げる方法が紹介されました。やり方は簡単で、筒状に丸めたタオルを右手で2分間、左手で2分間握るだけ。同番組によると、タオルグリップ法を4週間続けた7人中6人の血圧が約10%下がったそうです。
加齢による体の衰えは不安になるものですが、万全な備えをしておけば素敵なシニア世代を迎えられるのではないでしょうか。
文/藤江由美