みなさんは「終活」という言葉をご存知でしょうか? 「終活」とは、死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るために準備をすることを言います。楽天リサーチ株式会社が発表した「終活に関する調査」によると、およそ4割の終活をしたいと考えているようです。
そもそも「終活」とは何か、まずはどんなことから手を付ければいいのかについて、ご紹介します。
終活をしようと思っている人はどれくらい?
先の調査では、「終活」という言葉を知っているかについて、「知っている」(78.7%)と「聞いたことはあるが、よく知らない」(17.9%)と回答した人の合計が96.6%となり、言葉自体の浸透は感じられる結果となりました。そのなかで、「終活」をしようと思っているかについては、「分からない」(43.5%)と「はい」(39.1%)の回答が同じくらいの結果に。「終活」の意向があると答えた人は女性のほうが多く、さらに年齢が上がるにつれてその傾向が顕著になることもわかりました。
楽天リサーチ株式会社「終活に関する調査」より
このなかで「終活」を実施している人は1割にも達していないのが現状ですが、「予定はないが、時期がきたらはじめたい」と思っている人は76.5%も。何かはじめたいと思いながらも、どこから手をつけて良いのかわからない人が多いことが見受けられます。
何からはじめたらいい? エンディングノートとは?
それでは、「終活」はまず何から手をつければ良いのでしょうか。終活の1つとしてよく耳にするのが「エンディングノート」。エンディングノートとは、自身の終末期や死後に、家族がさまざまな判断や手続きを進める際に必要な情報を書き残すためのノートです。「遺言」とは違い、法的効力はもちませんが、相続に関すること以外にも、身の回りのことを書き記しておくのに使います。
病気になったときの対処法や、死後の葬儀やお墓など自分にまつわる事柄はもちろん、自分の事情を知らせてほしい友人・知人の連絡先などもあるといいでしょう。保険や預貯金のIDといった個人データもまとめておくと役立ちます。これらをきちんと書き残しておくことは、家族の負担を減らすだけでなく、自身の今までを振り返るよいきっかけにもなるかもしれませんね。
エンディングノートを準備することに加え、身の回りを片付けたり、自分らしい「最期」について考えるのも「終活」の1つ。家族のため、自分のため、身近なところから「終活」を進めていきましょう。
文/山川温