データ③に示された全世界株式に連動する指数と世界の名目GDPの推移を見てみると、両者がともに上昇してきたことが一目で分かります。
つまり世界全体で見た時に、経済はこれからも成長していくので、世界の株価も上がっていくだろうと考えることができます。
GDPが成長し続ける要因には、人口増加や新たなテクノロジーの誕生などがあります。特に世界の人口は、2100年までは増え続けると予測されているため、今後も世界経済が成長する後押しになりますし、私たちは全世界株式を買うだけでその恩恵を受けることができます。
この全世界株式こそ、限りなく全体に分散投資するという意味で、インデックス投資における王道とも言えますね。しかし、インデックス投資はけっして万能というわけではなく、急激にお金を増やすのはなかなか難しいです。
過去のデータを見ると、全世界株式でも、約35年間の平均としては年7%程度のプラスでした。年7%というと、1万円投資したら、来年には700円くらいの利益が出ているイメージです。
しかも近年の株式市場は比較的好調だったので、今後は年4~5%程度の平均利回りを想定するのがいいかもしれません。
これを聞くと、インデックス投資が思ったよりしょぼいものだなと、がっかりされる方もいるでしょう。
ただ長く運用を続けることで、先ほどの全世界株式のグラフのように、将来大きく増やすことが期待できます。
特に新NISAは、非課税期間が無期限という大きなメリットがあるので、コツコツ続けるインデックス投資との相性は抜群と言えますね。
いずれにしろ、インデックス投資は時間を味方につけて、じっくりと増やしていくものだと思っておきましょう。