「じゃあ、辞めます」人気インスタグラマーが34年勤めた会社を辞めた理由

「じゃあ、辞めます」人気インスタグラマーが34年勤めた会社を辞めた理由 14585042_615.jpg

『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』 (はりさねーぜ/KADOKAWA)第9回【全12回】

北海道で愛する犬猫と暮らすりさねーぜさん。かつては仕事一筋の多忙な日々を送っていましたが、人生の転機に「私が本当にしたいこと」と向き合い、家づくりや早期退職、そしてフリーランスとしての新たな挑戦など、自分軸で選択を重ねてきました。著書『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』(KADOKAWA)は、彼女の半生を通して、「自分らしい生き方」を見つけるヒントが詰まった一冊です。「孤独は怖くない、怖いのは孤立」というメッセージや、周囲との心地よい距離感の取り方、日々の食生活の整え方、グレイヘアでのおしゃれなど、あなたの「これからの毎日」を楽しく、心豊かにするためのヒントが満載です。

※本記事はりさねーぜ著の書籍『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』から一部抜粋・編集しました。

【仕事とお金】50歳で始めた「SNS」を、仕事にしていけると思った理由

SNS が仕事になるなんて、始めたころはまったく想像していませんでした。

最初は、60歳までに月5万円ほど稼げるようになったらいいと思って、ブログでアフィリエイト(ブログやSNS に企業の広告を掲載し、成果によって報酬を受け取る仕組み)を始めたわけですが、コツコツ続けたら、2年で月10万円稼げるようになったんです。

ブログを始めるのと同時に、ブログに人を呼ぶためのインスタグラムを始めたわけですが、こちらも2年で月10万円を超えました。そして、だんだんとインスタグラムの売り上げ比率が増えていき、コメントやDM など、フォロワーさんとのやりとりが楽しくなったことで、こちらに力を入れるようにしたんですよね。

自分なりに伸ばし方のコツみたいなものをつかんだというのもありますし、他の人の投稿を見て「もっとこうしたらいいのに」って勝手にアドバイスしたくなっている自分がいて、「あ、これ、私のやりたいことかもしれない」と思ったのが、インスタ講座を始めようと思ったきっかけです。

はじめのうちは、会社員の副業としてやっていたので、とても忙しかったです。本業の合間に受講生さんとやりとりしたり、会社から帰ってきてから資料づくりをしたり、自分のインスタグラムの投稿をしたり......。

それでも、本業の会社員を辞めるという選択肢は全然ありませんでした

やはり安定した給料を手放すのは勇気がいりますし、住宅ローンもまだ残っていましたしね。でも、辞めたいっていう気持ちはありました。それはもう、ずっと前から。

もともと会社での居場所がなくなっていましたし、50代に入ってからさらに疎外感を抱くようになり......。まったく必要とされていない場所にいるのは、常に息苦しかったです。

でも、コロナ禍でテレワークが普及し、私は週に2日ほど家で仕事をしていたわけです。これくらいのペースなら、なんとか定年まで我慢しながら出社を続けられるかなと思っていました。

「じゃあ、辞めます」人気インスタグラマーが34年勤めた会社を辞めた理由 14585043_615.jpg

それが、会社の突然の方針転換! テレワーク勤務が廃止になったんです。

ええええええ! いきなり週5日出社? いや、もう、無理......。

それでもまだ、辞める決心はつきません。

そこで、「インスタグラムやブログで培ったスキルを生かした業務に転換できないだろうか。給料は下がってもいいから、それでフルリモートにしてもらえないか」と、会社に交渉してみました。しかし、答えは「ノー」。特例は認められないからとの理由でしたが、私には「あなたのそんなSNS のスキルなど、うちの会社ではまったく必要と感じていない。イヤならさっさと辞めてくれ」と言われているように感じちゃったんですよね(実際はそんなこと言われていないですが)。それで「じゃあ、辞めます」って言っちゃいました。
 
34年勤めた会社を、思わず口から出たひと言で辞めちゃうとは、私も思い切ったことしたなあと思います。その言葉を放った日は、爽快感とはほど遠く、先のことが不安で夜も眠れませんでした。その反面、「やっと言えた」という気持ちの自分がいたのも事実。

2、3日落ち込みましたが、だんだん「あとは前に進むしかない」という前向きな気持ちになり、ここまで突っ走ってきた感じです。

おかげさまで、インスタ講座のほうは順調です。

ブログを始めたときは、まさかこの歳でこんなことになるなんて夢にも思っていませんでしたが、人生、何が起こるかわからない。一歩踏み出すと未来は変わるんだなって、実感しています。

 
※本記事はりさねーぜ著の書籍『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』から一部抜粋・編集しました。
PAGE TOP