アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
息子の通う高校でPTAの会長に選出された時のお話です。
【前回】トラブルメーカーの副会長が取り仕切ったPTA親睦旅行。始終ぐだぐだで愚痴しか出ない...
トラブルメーカーの副会長のせいで始終ぐだぐだだったPTA親睦旅行。
翌月の定例会で懇親会の反省も含めた報告をするはずのところ、担当だった副会長の下条さんは連絡も無く欠席だった。
来たところでこちらが望むような反省の弁も無く、むしろ役員達からの追及があっても答えられないだろうから欠席で少しホッとしたのが正直なところだった。
「先日の旅行には皆様ご参加ありがとうございました」
会長として私が言わねばなるまいと話し出すと、下条さんが欠席だったからか、皆が一斉に口々に吐き出した。
「びっくりしたわー! 若い先生たちの部屋で先に飲んでたってー!」
「大広間も旅行会社に言うてへんかったんやろ?」
「校長も事務長も怒ってたんと違うん?」
まぁ、こうなるよね...。
けれどもご本人がいらっしゃらないところでは陰口になるので、とりあえずは止める。
「色々至らない点があって、参加者の皆様にはご迷惑をおかけした部分が多く本当に申し訳ありませんでした。校長先生達には私から謝罪しましたので」
「本人は謝ってないんですか!?」
「それはねぇ...、まぁ...。とりあえず今日の議題に進みましょうか」
皆が皆腹に持っている物があるので、言い始めたらこの内容だけで午前中が終わってしまいそうな勢いだ。
この年は前年度に既に決定済みだった、PTA会議室のリフォームが予定されていた。
発注は前会長だったが、実施するのは今年度になるので施主は会長である私だった。
建物は校舎内なので、施主は校長じゃないの?と思ったが、工事費用全額をPTAが支払うので学校はノータッチと言う。
会議室内に小さい台所や茶箪笥などがあり、歴史のある学校なので時代とともに色々と使い勝手が悪くなりリフォームにということになった。
学校からすれば、PTAが使い勝手が悪いと言うんだから自分らの金で好きなようにしろということなのだろう。
けれども業者は学校から紹介されたところじゃないとダメだと言う。
今までのあれこれから、裏でマージンとか取ってんじゃないのかと勘繰ってしまう。
定例会で図面を皆に見てもらい、工事期間中の2週間は各委員会の会合には空き教室を使うこと、各委員長が事務長に確認して予約してもらうことを告げた。
事務長からの指示で、この工事期間中に作業員の皆さんへのお茶とお菓子の差入れをしなくてはならず、幸か不幸か自宅から車で30分の私が一番近かったこともあり、また施主でもあるので私がすることになった。
工事期間は2週間とはいえ、土日祝以外毎日行くのは、いくら役員であっても、当番制にしたとしても、お茶とお菓子の差し入れの為だけに片道電車とバスで1時間~2時間もかけては来られない。
私立高なのでお住いの範囲が広いのだ。
かと言って、お金は払うから学校の事務員さんにお願いしたいところだが、「そこはPTAさんで」とやんわりと事務長から断られてしまった。
当時、学校の周りにはコンビニも商店も無かったので、もしこれを役員達で当番制にしていたとしたら、駅前の店でこれらを購入してからバスに乗り、またバスを降りてから学校まで20分歩かなければならなかった。
工事が始まると、私は午前中に2リットルのペットボトルのお茶を4本と袋菓子を数袋買って会議室に持って行っては帰る毎日になった。
もちろんガソリン代を含む必要経費はPTAから出してもらった。
工事が無事に終わり、翌月の定例会でお披露目を兼ねて使用できるようになった。
本部役員達に綺麗になった会議室の写メを送り、皆が楽しみだと返信が来る中、下条さんからは無かった。 (当時はスマホの無い時代)
もう毎日お茶を持って行かなくて良くなったとホッとしたのも束の間、自宅の電話が鳴った。
PTA担当の倉木先生だった。
「会長!た、大変です!」
「ど、どうしました!!」
倉木先生の慌てた声にこちらも動揺する。
「今さっき下条さんから電話があって!!」
「下条さん!? 下条さんがどうしました!?」
「酔ってるみたいで、『校長出せー!』って電話してきて!」
「えーーーーー!!」
子どもが通っている学校の校長に、保護者が酔って怒鳴り込みの電話をするなんて、一瞬頭が真っ白になった。
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