「立ち方」を忘れてしまった? 床にへたり込んだ認知症の母を起こすには/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。

ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。

【前回】2人がかりの大仕事!歩行困難な義両親を連れてマイナンバーカードの交付手続きへ 

義母は日中ほぼ椅子に座って過ごしていました。

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しかしこの頃、調子が悪いと真っ直ぐ座ることが出来ず、どちらかに傾いてしまうことが度々ありました。

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脇にクッションをはさんで対処するのですが、筋力が落ちて身体を支える力が弱くなってきているのでしょう。

それでも性分なのか、勧めても昼間はベッドに入ることがほとんどありませんでした。

そんなある日のこと。

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晩ご飯が出来たので、夫としお氏に居間でテレビを観ている義父母を呼んでもらったところ

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いきなり大きなとしお氏の叫び声。

慌てて駆けつけると床へうつぶせに倒れ込んだ義母の身体の下に

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義父が自分の足を差し込んで起こそうと躍起になっているところでした。

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幸い義母に怪我はありませんでしたが、義父がどんなに頑張っても義母を起こすことはまず不可能でしょう。

筋力の低下もさることながら 周りの指示が理解できず、そもそも『立ち方』を忘れてしまっている義母のことです。

身長138cmの小柄な体格とはいえ、ひとたび床にへたり込んでしまうと義父でなくとも立たせるどころか椅子に座らせることすら至難の業となります。

これも『やらないと分からない介護』の一例かもしれません。

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この時はとしお氏が居たので何とか車いすに座らせ、無事食卓へ連れて行くことが出来ましたが、私一人だったらにっちもさっちもいかなかったのではないかと思います。

そこで後日、来てくれた訪問看護師さんにこういう場合、上手く身体を起こす方法はないか聞いてみました。

バスタオルや毛布を身体の下に敷いて介護ベッドなどしっかりつかめるものの傍まで引っ張って行き、支えを使って立たせる方法や

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固めの座布団などをお尻の下に重ねていき手引きで立たせる高さまで上げる方法などを教えてくれましたが、これらも対象はある程度動けて、こちらの指示が理解できる人に限られるようで、おそらく義母には通用しないでしょう。

結局のところ

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一人でチャレンジするのは避けた方が良いみたいです。

介護者が身体を痛めてしまっては元も子もないですものね。

そして訪問看護師さんにはこの後も色々な場面で助けてもらうことになります。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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山田あしゅら

60代主婦。3人の息子は巣立ち、孫が2人いるおばあちゃん。 義父・太郎を平成31年4月(享年90歳)、義母・はな子を令和2年11月(享年95歳)をそれぞれ見送り、現在は夫と二人暮らしをしている。13年間にわたり義父母の介護の奮闘を綴ったAmebaブログ 「13番さんのあなー介護家庭の日常(現・13番さんのつぼ)」をもとに 平成29年7月『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を出版。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:13番さんのつぼ

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