こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】訪問診療・訪問看護の先生と初面談。話し相手を渇望していた義父のおしゃべりが止まらない/山田あしゅら
今年に入って義父の環境は
〇居室を2階から1階の居間へ移動(介護ベッド等を移しました)
〇ずっと拒否していたデイサービスでの入浴の開始(未だシャワー浴だけど)
そして訪問診療の開始と(あれだけ「通院命!」だったのにもかかわらず)立て続けて大きな変化がありました。
何しろ変化を嫌う高齢者です。
一抹の不安も抱きつつ、いよいよ今度は大本命。
訪問看護の開始です。
担当してくれるイノウエさん。
義母の担当看護師さんとは別の人ですが、聞くところによると看護ステーションの中でも1番のベテランだそうです。
この時9月。まだまだ残暑が続いていますが、じきに秋が来て冬が来て
気温が下がればデイサービスのシャワー浴を続けるのもいかがなものか?
しかしデイサービスでの粗相を恐れる義父にとってバスタブ入浴の壁はかなり高そう。
そのために『ウンのコントロール』は喫緊の課題です。
事前のカンファレンスで、このことは看護ステーション側にも伝えてありましたが
何と言っても気難しい義父のこと。
その解決の糸口が訪問看護で見つかるかどうかは不明です。
義母の訪問看護の時は終始看護師さんのそばについている私ですが、今回義父の訪問看護中は準備だけして意識的に席を外すことにしました。
ただ、義父にとっては初めての訪問看護。
初っ端から義母のような『摘便』は難しいだろうな...とあまり期待はしていませんでした。
ところが
イノウエさんの合図で居間に入っていくと、怒っているでもなく落ち込んでいるでもなくフツーの表情でベッドに腰掛けている義父。
ベッドのわきにはビニール袋にくるまれた新聞紙のかたまりがありました。
ええ。
居間の中に入るなり鼻を衝くニオイで全て察知しましたけど。
どうやら初日から『摘便』を実施してくれたようです。
イノウエさんとさりげなく部屋の換気や後始末をした後、廊下に出てから説明がありました。
かいつまんで言うと、肛門の筋肉は外側と内側にあり、義父の場合外側の筋肉が弱く内側はまだちゃんと機能しているのだそうです。
短時間でこれだけの観察と成果とはさすがベテランの看護師さん!!
「少しずつ太郎さんの排便リズムを整えていきましょう」とイノウエさんは心強い言葉を残し、この日の訪問看護は終了しました。
一方、義父はというと
イノウエさんが帰ったあとも訪問看護を嫌がる素振りはなくすっかり受け入れた様子です。
その後も在宅介護が終わるまで、訪問看護は義父にとってなくてはならないものになりました。
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