認知症の母から引き取った犬は「分離不安症」だった。外出もできず困っていると...

「50代の男性です。認知症の母から引き取った犬は分離不安症で、私がジョギングで外出することが不可能に。しかし、あることがきっかけで犬との関係が大きく変化しました」

アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■1人暮らしの母を元気づけていた犬を引き取ることに

私(52歳)を含めて3人の子どもが自立して巣立った後、両親は2人きりで実家で暮らしていたのですが、父が病で他界し、母(84歳)が1人暮らしをすることになりました。

おしゃべり好きの母は、いきなり1人での生活が始まったので寂しさが増したのでしょう。

兄弟の中でも話がしやすい私に、夜な夜な電話をかけてくることが増えてきました。

話の内容も遺産や実家の処理など、後ろ向きなことばかり。

この状況を打開するために、お年寄りが飼っても負担にならない小型犬を連れて行くことにしました。

すると、数日で驚くほど一気に母の生活に彩りが生まれ、口を開けば愛犬の話ばかりをするようになったので、母を心配する機会が減っていきました。

しかし2023年になって母の認知症が悪化したのもあり、ペットの世話が難しくなったタイミングで、その犬を引き取ることにしました。

犬はずっと母と一緒にいたせいで、いわゆる分離不安と言われる症状になっていて、誰か知った人と一緒にいないと不安ですぐに吠え出すようになっていました。

もともと私は加齢による体力低下や運動不足を避けるため、仕事が終わった後、深夜に近所を3キロ程度ジョギングするルーティーンがありました。

しかし、少しでも家を空けようすると犬が断末魔のような声で吠え出すので、近所迷惑を考えるとこれまでのように深夜のジョギングができなくなってしまいました。

私自身のストレスと運動不足が、だんだんと積み重なっていきました。

■トレーニング復活のきっかけはサイクリングから

我慢を強いられる生活に私自身ストレスが溜まっていきましたが、背に腹を変えることができないので、その生活でも慣れていくしかないと諦めていました。

そんなある日の夜、自転車で外出をしなければならないことがありました。

犬が吠えるのを避けるために一緒に連れていくことにして、リュックをお腹側にしてその中に犬を入れて走り出してみると、自転車を漕ぐたびに結構な負荷が肩や腹筋にかかることに気付きました。

普段の通勤で自転車を漕いでいるときに比べると、犬の重さでお腹と背中に力が入り、犬の体重が足されているせいでペダルが重くなっていて、ジョギング以上に体中の筋肉を使っていることが実感できたのです。

私は体を鍛えられ、犬も一緒に外出できてすっかりご機嫌。

吠えることがなくなり、しかもすれ違う人たちからは犬のお陰で気持ち良い挨拶され、いわば一石三鳥で楽しみながら運動不足の解消ができるようになりました。

犬との絆が深くなっていったことで、生活にも張りが出てきました。

いまでは新しい家族としてだけではなく、有能なトレーニングパートナーだと思っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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