「55歳の女性です。やめなきゃな、やめさせなきゃな、と思いながらついついやってしまう悪しき習慣はありませんか? 私は『ちょっとちょうだい』は人間関係に影響を与える悪い習慣だと思います」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■家族みんなでシェア。大皿料理で育った私
わたしの実家は祖父母と両親、私を含め子どもが3人の7人家族でした。
比較的家族が多かったせいか、あるいは母がズボラだったせいか、食卓には大皿がドンっと置かれ、家族がそれぞれ好きなだけ取って食べるのが常でした。
子ども目線で言えば、好きなもののときは食べたいだけ食べられ、苦手なもののときはふりかけや卵かけご飯などでしのぐことができました。
特に不満に思ったことはありませんでしたし、よその家の様子を知らないので、食卓とはこんなものなのだと思っていました。
やがて結婚して、我が家も3人の子どもたちが生まれ、5人家族となりました。
当然ながら、実家の習慣を踏襲して、私も大皿ズボラごはん派です。
例えば、メインの唐揚げや生姜焼きにキャベツの千切り、トマト、きゅうり、ポテトサラダなどを一皿にドンッ、あとはお味噌汁とお漬物くらいで、洗い物も少なくラクです。
ハンバーグやとんかつなども1人1個や1枚という概念がなく、たくさん作って余っても良しと思って作っているので、足りなくなることはまずありません。
残っても次の日の朝ごはんになるか、お弁当のおかずになるためフードロスもなく、私としてはとても気に入っているシステムなのです。
ですが、結婚当初、1人っ子の夫(54歳)からは「どれだけ食べたらいいか分からないから、個別の盛り付けにして欲しい」と定食屋スタイルを求められました。
でも、それを聞こえないふりをしていままでやってきました。
■大皿スタイルの我が家で「ちょっとちょうだいお化け」が爆誕
年月を重ね、夫もこのスタイルが体に染みついたようです。
夫婦で回転寿司に行っても、一皿2貫を2人で1貫ずつ食べるのが普通になっています。
歳を重ねて少食にもなり、いろいろな種類のネタを食べたいのに、一皿2貫も1人で食べられないこともあるからです。
そんなときに、この「お皿に乗っているものはみんなで食べるもの」はよいものだったなと思います。
たまに家族連れが同じネタを、例えば4人なら4皿注文しているのを見て「みんな1人一皿食べるんやね」と言うと「普通はそれが当たり前なんやで」と、いまさらながらに諭されることはありますが、聞こえないふりをしてやり過ごします。
子どもたちがそれなりに大きくなっても、食後のアイスクリームなどを誰か1人が食べようとすると、当然のごとく「ちょっと一口」と、他の家族が食べたがるのも当たり前。
初めからスプーンを何本か持ってきて、1つのカップをつつくのが我が家の日常です。
ある日、ふと気になって「外ではこんなことしてたりしないよね?」と娘に聞くと「とっくに友人からは、ちょっとちょうだいお化けって呼ばれとるわ」と開き直られました。
あちゃー、育て方間違えたかな、と一瞬反省しました。
しかし「ま、いっか」と思う今日この頃です。
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