「1日の締めくくりで入浴していた私(61歳)。すると突然、腰にカミナリに打たれたような激痛が走ったのです。別に重たいものを持ち運びしていたわけでもないのになぜ!? 体を動かすことすらできず、妻に助けを求めて病院へ駆け込んだのですが...。もしも1人暮らしだったなら、私はどうなっていたのか、想像するだけでぞっとします」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■入浴中の無防備なひとときに襲ってきた災難
「さて、今日も1日頑張りましたっと」
私の1日の締めくくりは風呂です。
15年ほど前、2009年の秋も深まった頃、その日ものんびりと湯に浸かってその日を終えるはずでした。
浴槽にしばらく浸かって体を温めてから、いつものように洗い場で体を洗いました。
体を洗い終えて、ゆったり湯に浸かろうと思い、立ち上がろうとした瞬間でした。
「それ」が私の腰から脳天へと突き抜けました。
「痛っ!痛たた...何だ、これっ?」
腰の右側に激痛が走り、老人のように腰を曲げた状態から体を起こすことができません。
とにかく風呂から出なければと、足を動かそうとした瞬間、また激痛が走りました。
まさに身動きできない状態です。
「これが噂に聞くぎっくり腰か? でも、重い物を持ったわけでもないのに...」
声を出しただけでも響くほどの痛みで、なんとか妻(当時45歳)を呼び、助けを求めました。
「どうしたのよ? 全然動けないの?」
「動こうとすると電気が走ったみたいに痛むんだよ...」
「どうする? 救急車?」
心配する妻は最終手段を口にしましたが、なにせ全裸...恥ずかしくて他人を呼ぶのは気が引けます。
そこで、自家用車で病院まで運んでもらうことにました。
曲がったままの腰にタオルを掛け、背中を貫く激痛にうめきながら、なんとか車のバックシートに転がりました。
■痛みを抑えるための注射だったけど...想像を遥かに超える激痛が!
病院につく頃には、もう体を起こすことさえままならず、看護師さんたちに抱えられてストレッチャーに乗せられました。
タオル1枚の半裸状態でしたが、恥ずかしいとか言っていられる状況ではありません。
浅い呼吸をつきながら、痛みにひたすら耐えていました。
「ぎっくり腰かなあ? とにかくレントゲンを撮りましょう。造影剤を入れますね」
処置室に入ると、当直の若い先生が首を傾げながら処置に入ってくれました。
神経の様子を撮るために造影剤を入れるとのことで、腰に注射(これも結構痛かった)をしてレントゲン撮影へ。
神に祈る思いでいましたが、激しい痛みが続いてもう全身脂汗でびっしょりです。
「あの、なんとか痛みを...」
「麻酔をかけて痛みを取ることはできますが、かなり痛い注射ですよ」
脅かすように言われましたが、この激痛を超えるものなど考えられません。
「構いません。お願いします...」
そこで「仙骨ブロック注射」というものを打つことになり、激痛に耐えながらうつ伏せになって腰を突き出すと...。
「痛たたたたたたァ!」
下半身がちぎれてしまうのか? と思うほどでした。
あとから聞いた話では、大人でも泣き叫ぶほどの痛い注射の一つだったそうです。
注射の後は嘘のように痛みは引きました。
やっとパンツを履くことができ、普通に動けることの喜びを噛み締めました。
診断の結果は脊髄の神経のヘルニアで、私は手術を覚悟しました。
もうこの痛みは懲り懲りです。
しかし、先生の判断は...。
「うーん、脊髄の陰になっているので、手術が難しい場所ですね。再発しないようなら問題はないので、まずは投薬で様子を見ましょう」
そう診断され、薬をいただき、結果的には現在まで痛みは再発していません。
ただし、私の腰にはヘルニアという爆弾がずっと潜んでいるわけです。
時折、腰にチクッと痛みのような違和感を感じるたびに、結構ドキドキする日々を過ごしています。
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