皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】霊柩バスで移動、お通夜の後は「雑魚寝なんて聞いてない!」北海道のお葬式は驚きの連続!
結婚して7~8年経った頃のこと。
当時の夫(以下、元夫)が言いました。
「俺、携帯解約したから、もうあの番号に電話するなよ」
「えっ? でも携帯、仕事に使ってなかった?」
「使ってたけど、もういい」
理由はおそらく、経済的なものだと思います。
当時すでに傾いていた元夫の仕事。
住居費以外の家計は私が担っていたので、これ以上こちらの負担を増やすように言うのは、己のプライドが許さなかったのかもしれないです。
しかし携帯が無ければ、出先での取引先との連絡はどうするのでしょうか。
当時はまだスマホこそ無かったけれど、ガラケーの全盛期。
携帯は皆、持っていて当たり前なのに......。
案の定、元夫は携帯を解約してから、しばらくの間、よくこんなふうに愚痴っていました。
「仕事先で携帯電話の番号を聞かれて、持ってないと答えたら、怪訝な顔をされた」
とはいえ取引先からすれば、営業に来た相手が携帯を持っていないなんて、普通はあり得ないでしょう。
そんなこともあってか、元夫の仕事はますます尻すぼみになっていったようです。
こちらとしては、仕事に差し障りがあるのなら携帯代くらいなら負担してもかまわないと何度も訴えたのですが、なぜか頑なに拒まれました。
自分の酒代やたばこ代の月2~3万円は、何食わぬ顔で私に払わせていたのに、なぜ仕事に必須のものを解約してしまうのか?
どう考えても嗜好品代よりは安かったはずです。
酒を削ってでも、携帯だけは手放すべきではなかったとしか思えないのですが、その辺りの金銭感覚は、今でも理解できません。
ただ、この時はまだ、よかったのです。
こちらに実害がありませんでしたから。
問題は、元夫が携帯解約してから2年ほど経って、私の方が会社の都合で在宅勤務をすることになってからのこと。
ある日、自宅に知らない人から電話がありました。
相手は中年と思われる男性で、電話に出た瞬間からイライラしていると感じ取れました。
「あー、もしもし、◯◯さん?」
「はい、◯◯です」
「◯◯さん本人は......?」
「あの、会社ですけど......」
イタズラ電話か何かと思い、警戒していると、お相手は突然
「お宅、何考えてんの! 遅刻しといて連絡もないとか、どういうつもりなのか。わざわざ時間作って話を聞く約束をしたのに、こっちだって暇じゃないんだ。もう来なくていいと、本人に伝えてくれ!」
と、怒鳴りつけてきました。
おそらく、これは元夫が何かやらかしたのだと思い、平謝りしていると、電話はガチャリと大きな音を立てて切れました。
似たようなことは、その後、何度も続きます。
相手の方に「どういうことか、ちゃんと説明しろ!」と言われても、元夫は家では仕事の内容に関する話をほとんどしませんでしたから、私では答えることができません。
「まともな説明もないのか!」と、憤る受話器の向こうに、ひたすら謝ることしかできませんでした。
そんな電話を受けた後は気持ちが落ち込み、やる気が削がれます。
しかし、こちらも在宅ワークの真っ最中。
直前のやりとりを忘れて、自分の仕事に集中するのに大変でした。
後から知ったのですが、当時、元夫は倒産しかけた会社には内緒で、個人で仕事を取ろうとしていたとのこと。
そのため、あちこちに営業をかけ、そちらの取引先には一時的な連絡先として、自宅の電話番号を伝えていたらしいのです。
本人は後から仕事用に携帯を契約するつもりでいたのですが、つい後回しにしてしまったのだとか。
結局、元夫の個人での営業は不発に終わり、そのまま泥舟と化した会社と一緒に沈みました。
そして、その後の結婚生活で、携帯を再び契約することもありませんでした。
何を重視すべきか、正しく判断できない人だったので、そうなるのも仕方がなかったとしか言えません。
今は離婚して、一人暮らしです。
しかし、ないと困るような物は全て手元にあり、理不尽な思いをすることが少ない今の生活に、とてもありがたみを感じています。
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