<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女性
年齢:56
プロフィール:娘(20歳)、息子(15歳)、実母(77歳)との4人で生活している新米シングルマザー。
2023年の3月に離婚した私は、実家で母(77歳)と娘(20歳)、息子(15歳)、愛犬の5人で暮らしています。
2019年1月に父が亡くなった後、母はしばらくふさぎ込んでいた時期もありました。
しかし、時間の経過とともに少しずつ以前の母に戻りつつあり、さらに私と子どもたちが一緒に住むことになって生活に張りが出たようです。
どんどん元気になっていき、平日は私が仕事で家にいないため、率先して家事をしてくれるようになり、私は安心して仕事に行くことができています。
掃除や洗濯は私が行い、主に朝晩の食事と子どもたちのお弁当を母に作ってもらっています。
料理が得意な母の作る物はどれも美味しく、私と子どもたちは毎日テンションマックス!
「レストランより美味しい」
「こんな美味しい料理初めて食べた!」
「ばぁばは毎回4品以上も作れるなんて凄いね! ママはいつも2品だったよ(笑)」
口をそろえて絶賛すると「こんなに褒められると作り甲斐があるわね」と、母もとても嬉しそうでした。
レパートリーはどんどん増えていき、フレンチレストランのフルコース、料亭の懐石料理のような手の込んだものから、朝食用のパンを家で作ったり、食後のデザートまで作るようになっていったのです。
「私がSNSで紹介するから、ばぁば、お店開けば? 絶対人気店になるよ」と、娘がおだてると、母は嬉しそうに笑いました。
「おばあさんシェフが人気者になったら、あなたたちのご飯は誰が作るの?」
そう返したものの、内心はまんざらでもないことが伝わってきました。
母は、私や子どもたちが家にいない日中も料理のことばかり考えているのでしょう。
自分で考案したレシピをノートに書きとめたり、本人曰く「味の研究」をするために友人とあちらこちらに食べ歩きに出かけているようです。
高級食材やこだわりの厳選食材まで使うことも多くなっていき、私は楽しそうな母の様子が嬉しい反面、料理の費用への不安が日ごとに増していきました。
月末に生活費用として母に預けているクレジットカードの請求金額を見て、私の不安は的中し、愕然としました。
子どもたちの学費と養育費は元夫から振り込まれていますが、子どもたちもまだまだお金がかかる年頃です。
将来のための貯蓄も考えると、こんなに食費をかけていてはやっていくことができません。
「費用のことも考えて食事を作って」と今日こそは言おうと思うのですが、楽しそうに料理のことを話す母に中々言い出せず、モヤモヤしています。
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