皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】「君が生霊を送ってきたから、仕方なく結婚した」オカルト好きな元夫のありえない迷言/くるぴた
モラハラと奇行が目立つ元夫(以下夫)との結婚生活は、約十数年に及びます。
長い間我慢を重ねましたが、だんだん結婚生活に限界を感じて別れを望むようになっていました。
しかし、経済的に私を頼っている夫が、すんなり離婚に応じてくれる筈がありません。
そもそも何か気に染まない事があればすぐ怒鳴り、目の前で物を壊して暴力を見せつける男性とは、とても話し合いになるとは思えませんでした。
そこで、私は直前まで夫には何も言わずに、まず別居することを考えたのです。
実は、これは彼の前妻さんがやったのと同じことでした。
夫は最初の結婚の時、ある日出張から戻ると、奥さんと子どもと、ほとんどの家具家電が無くなっていたのです。
そのまま別居し、離婚したとのこと。
この話を結婚前に聞いた時は、なんてひどい話だろうと思ったものですが、実際に同じ立場になると、夫と生涯を共にするなど苦行としか考えられませんでした。
かといって離婚の交渉なども、とてもできる気がしません。
前妻さんは地元の人なので、家族や友人が市内に沢山いて、戻る実家もありました。
だけど私は中部地方から北海道に渡ってきており、両親は亡くなった後だし、弟も家庭を持っています。
親戚も全て遠方ですし、こんなことで頼れるほど親しい友人もいません。
だから、一人で出来る範囲で、早目に逃げる準備をしたのです。
まずは引っ越し先。
私はその時住んでいたマンションから離れ過ぎないけれども、夫の知人や親兄弟がいない、夫もほぼ行ったことのない、土地勘がなさそうな場所を選んで、新居を探しました。
条件はオートロックか、最低でもカメラ付きのインターフォンが付いている物件です。
そして希望に沿う部屋を借りた後は、すぐにはそこに引っ越しませんでした。
夫のいない昼間などに旅行用のキャリーバッグやボストンバッグに大事なモノ、絶対に手放したくないモノを詰めて、必要なものから順に新居に運び込んだのです。
その際、断捨離などはしていません。
不要なものは普通に部屋に置いておき、引っ越し準備をしているのを悟られないようにするためです。
預金通帳や印鑑、免許証などは一つのポーチに詰めて、必要な時はすぐに持ち出せるようにしつつも、夫の目には届かないような場所に、しまっておきました。
自分で買った家電は持っていきたい気持ちもあったけれど、諦めました。
私が購入したものは、電子レンジ、炊飯器、オーブントースター、ノートパソコン、FAX付電話機等......いずれも生活に必要なものばかり。
しかしこれらを持って行ってしまうと、夫が自分で買い直せる力がないため、余計に逆恨みされてしまうかもしれません。
別居はすぐに出来たとしても、離婚はそうとも限りません。
離婚届に判を押させるためには、確執を少しでも減らした方が良いのではと判断しました。
そして、別居すると決めた日に、夫が仕事に出掛けた後、予約していた引っ越し業者さんに来てもらい、午前中のうちに机など一人では運び出せなかった大きなものや、直近まで着ていた衣類などを詰めた段ボールや、猫のトイレやベッドなどを運び、一気に引っ越しを済ませたのです。
猫が入ったキャリーバッグを膝に乗せ、トラックの助手席に座りながら、遠ざかっていく見慣れた景色を見ていると、少し涙が滲んできました。
何というか、これから新しい未来が待っているという期待感は微塵もなくて......
大きな仕事をやっとこさっとこ終わらせたような疲れと、ノルマの達成感と、これから気を引き締めなければという決意と、訳の分からない悲しさとやるせなさみたいなもので、胸がごちゃごちゃでした。
いろいろと思うところはありますが、離婚そのものは正解だったと思っています。
今が幸せなのか不幸なのかは、一言では言い表せません。
でも少なくとも自由だけは確実に手にすることが出来たのです。
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