<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ももこ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:2人の子どもを育てるワーママ。子どもよりも手がかかる夫(44歳)に苦戦しながらも日々頑張っています。
20年ほど前のことです。
私(当時24歳)には、1歳年上の彼がいました。
その日は彼の家でロールキャベツを作る約束をしていましたが、仕事がなかなか終わらなかったため「遅くなるから先にご飯を食べていて。ごめんね」とメールで連絡しました。
仕事を終わらせて22時すぎにガラケーを見ると、彼からの返信メールを確認。
そこには「大丈夫だよ。待ってるね」とありました。
あーよかった、怒ってはいなさそう。
急いで帰宅の準備をし、コンビニで食事を購入して彼の家に向かいました。
ただいまーと帰ると、おかえりの一言もなく「腹減った~、待ってたよ~」と彼。
え? ご飯まだなの?
メールの「待ってるね」は私のことではなく「ご飯を待ってるね」だった?
「え、もう22時半だけど、これから私が作るの?」
「うん。だって約束じゃん。ロールキャベツの約束じゃん」
「そうだけど...。遅くなっちゃったし...。しかもロールキャベツなんてすごく時間かかるよ?」
「大丈夫。待てるよ」
いや、そうじゃなくて...うーんと...あぁ、もう...。
疲れ果てていた私は反論する気力もなく、仕方がなく、本当に仕方がなく、ロールキャベツを作りました。
作ったことがある人なら分かってくれると思いますが、ロールキャベツは本当に手間がかかる料理です。
キャベツを柔らかくして芯を削って、たまねぎとにんじんをみじん切りにしてひき肉と混ぜ合わせ、キャベツの葉で巻き巻きして崩れないようにして...あー面倒くさい。
誤解しないでほしいのですが、基本的に私は料理好きで、元気があればロールキャベツだって楽しく作れるのです!
でも、残業してヘトヘトで、もう眠いですし、明日も仕事ですし、すぐにでも横になりたい状態の私にとって、ロールキャベツ作りは苦行でしかありませんでした。
でも、やっぱりおいしく食べてほしいから、お肉にはナツメグを振り、スープはコンソメで味付けしてさらにローリエで香りを付けて、じっくりコトコト煮ました。
さて、そんなこんなでロールキャベツが完成しました。
私は眠気と疲れで意識もうろう...「はい、食べて。私頑張ったよ」と言いたいのをこらえ、彼にロールキャベツを出しました。
彼は料理を手伝うこともなく、申し訳なさそうにするわけでもなく、ご機嫌にテーブルにつきました。
時計の針はもう24時をまわり、日付も変わっていました。
さぁ、こんな時間に大盛りご飯と一緒に召し上がれ。
せめて、おいしいと言ってくれ~という気持ちでした。
次の瞬間、彼は命を削って作ったといっても過言ではない渾身のロールキャベツに、マヨネーズとケチャップをどばどば~っとかけたのです。
「ねぇ、それ味付いてるよ...?」
私のもうろうとしていた意識が完全に飛んだのは言うまでもありません。
そんな彼が現在の夫です。
当時からあまり変化(成長)はありません。
変化があったといえば私のほうです。
どうしても疲れているときは、食事を作らなくなりました。
もう、あの頃みたいに若くないですし、お互い働いていますし、そもそも女性が家事をしなければならない法律もありません。
そう自分に言い聞かせて強気を保っています。
夫は食事がないと不機嫌になりますが、自分ではいっさい料理はしません。
「理由は面倒くさいから」だそうです。
ある意味うらやましいですよ、その性格が。
なぜ結婚してしまったのか? その理由について私の記憶がまったくないことは、墓まで持っていこうと思っています。
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