<この体験記を書いた人>
ペンネーム:むらまゆ
性別:女性
年齢:46
プロフィール:46歳の主婦です、養父は67歳会社員、母は69歳年金生活です。養父と母は私が17歳の時に再婚しました。
私は46歳の主婦、養父は67歳の会社員、母は69歳の年金生活者です。
母は40年前に離婚、その後シングルマザーとして昼夜問わず一生懸命働いて、私を育ててくれました。
有名女優似の母はファンクラブができるほどモテる人で、いろんな男性と浮き名を流していました。
母の名誉のために言っておくと、離婚後のことですし、お付き合いした相手も独身だったので、そのこと自体は問題はありません。
さて、私は母とは全く似ておらず、一緒に歩いていても母だけ夜の仕事のスカウトを受けたり、ナンパされたりということが日常茶飯事でした。
養父と母はそんな中で出会いました。
義父は、結婚歴はありませんでしたが、母に一目惚れしてしまったようです。
その頃の母にとって、養父はまだ友人の1人でした。
当時、男性の友人は7人以上もいたそうで、「最後のモテ期だった」と言っていました。
告白をされた回数も両手では足りないほどでしたが「中学生の子どもがいる」と告げると、ほとんどの人が「子どもを元旦那さんに渡すなら結婚を前提に付き合いたい」と言われたそうで、そのたびに母は断っていました。
当然、養父に告白されたときも「いま中学生の子どもがいる」と言ったそうです。
しかし、養父の返答は、それまでの相手とはまるで違ったのです。
「会いたい。お子さんが僕のことを嫌というならあきらめるけど、僕はあなたの子どもとあなたと3人で幸せになりたいんだ」
そう言われた母は、養父の真っ直ぐな人柄に感動し、仲を深めたそうです。
そしてある日、母は「付き合ってる人がいる。あなたとも一緒に暮らしたいと言っている」と話してくれました。
私はどうすればいいのかと考え込んだところ、頭の中で突然声がしました。
「一度会ってみなさい、きっといい人だから。お母さんもあなたも幸せにしてもらえるよ」
私には、その言葉が神様のお告げのように思えました。
すぐに「お母さん、私会ってみたい」と言いました。
翌月、養父と会いました。
養父は私に「お母さんと結婚して3人で幸せになりたい」と言ってくれました。
そして2年後、2人は結婚し、私は養子となりました。
その後、母はがんや難病にかかり、いまも闘病中です。
それでも養父は「お母さんのそばにいられることが僕の幸せなんだ」と言ってくれて、私は感謝しています。
養父は私や母だけでなく、両家の両親を大事にしてくれて、母も私も感謝しています。
母は今年結婚30年になりますが、「まだまだ新婚の頃みたいで幸せだ」と最近の電話で話していました。
私はあのときの言葉に従ってよかったといまでも思っています。
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