皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】生活費も入れないDV夫と離婚したい! 法テラスで弁護士に言われた「ショックな言葉」
私が夫と離婚したいと思った理由はいくつもあります。
生活費を入れない、自己中心的な性格、結婚当初の浮気、人には暴力を加えないが物を壊すDV、夜中に大音量でゲームをして大声で叫び睡眠障害にさせられる、定期的におねしょをする、等々...... いろいろな要素が絡み合っていたけれど、いつコップのフチから感情が溢れてもおかしくないギリギリの状況で、それでも結婚生活は続いていました。
それはアラフォー近くになってからの晩婚で、『自分さえ我慢すれば』という気持ちがあったことや、年齢を重ねてから離婚して完全な独りになることへの不安があったからです。
しかしある頃、『自分さえ我慢すれば』から『不安があっても離婚したい』へと気持ちが舵を切る瞬間がありました。
それは菓子折りを持って、元夫の兄夫婦の自宅にお邪魔した時の話です。
義兄は大学卒業後、ずっと公務員をしていました。
60歳になり定年退職を迎えたので、そのお祝いという事で私たち夫婦も招かれたのです。
義兄のところには娘さんが2人いましたが、結婚したり上京したりでどちらも遠方に住んでいました。
義母も入院していたので、大人4人だけでのお祝いです。
出されたのはお寿司にタコの唐揚げ、茶碗蒸しなど、義母がまだ元気で娘さんも含めた全員で集まっていた頃と同じ物。
時の流れとともに、一抹の寂しさも感じるメニューでした。
久々に会った義兄夫婦と和やかに談笑していると、同じ兄弟でもずいぶん性格が違うものだと改めて感じ入るものがあります。
もしも元夫も公務員だったら......などとチラッと想像したけれど、地に足が付いている義兄ならともかく、元夫にはとても務まらないと思い直しました。
時は過ぎて、そろそろおいとましようかという頃。
義兄がおもむろに茶封筒を出してきました。
「オレも無事に定年を迎えて退職金ももらったし、これからはゆっくり生きていこうと思う。 でもそっちは退職金もまともに出なさそうだし、これから大変だろう? まあ大した額じゃないけど10万ほど包んだから、これ、持ってってくれ」
「ああ、ありがとう」と元夫が差し出す手をかわして、お義兄さんが封筒を渡してきたのは私でした。
「これは○○さんに渡しとくから。お前じゃすぐ使っちゃうだろう? 大事に取っておいて、いざ何かあった時に役に立てて」と言いました。
お義兄さんは、実弟である元夫が、自宅の壁を殴って穴を開たり、家に生活費を入れてなかったりしているのを知っていました。
お義母さんに聞いていたのかもしれません。
義兄夫婦の心遣いに、ありがたいと思いお礼を言ったのですが......
親ではなく兄弟なのだし、むしろ本来ならこちらが何かお祝いを持って行ってもいいくらいの立場なのに、という申し訳なさも同時にありました。
その後帰宅すると、元夫が私の部屋へ来て、不機嫌そうに言いました。
「さっき封筒、あっただろ? あれこっちで預かるから」
えっ......?
「いや、あれは私がもらったものだから。 なにか大事なことがあった時の為にって」
そう答えると、元夫は「オレだって大事なことにしか使わない」と言って、にじり寄ってきます。
「それはオレの兄貴の金だから、君に権利は無い」とも。
こういう時の元夫には威圧感があり、思わず身体がすくみます。
目つきや口調もそうですが、普段から物や壁を壊す様子を見ていると、その拳が絶対にこちらに向かないとは言えません。
私がその場で身動きできずにいると、元夫はソファに置いてあった私のバッグをまさぐって、茶封筒を持っていきました。
義兄は元夫がすぐに遣ってしまわないように、わざわざ私に渡してくれたのに......
今思い出しても、抵抗できなかった自分が歯がゆくなります。
自分自身のお金を持っていかれるよりも、善意でもらったお金を守れない方が精神的に堪えるものです。
そしてこの事が、元夫の言うなりになる生活を止める方向に、大きく気持ちが傾く原因の一つになったのです。
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